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楽水庵ブログ 2015年12月 2ページ目

右手の、2指先の痺れ・4・5指に力が入らない・・・

こんにちは、京都府長岡京市のスポーツ整体院 楽水庵です。

以前に腰痛で来られていた男性。
腰は良くなったのですが、今回は首・肩の詰りに右手の、2指(人差し指)先の痺れと4・5指に力が入らない、といった状態でお越しになられました。

いろんな症状が考えられます。
胸郭出口症候群に肩頚腕症候群、それと手根管症候群等です。

どちらにしても首からの神経がどこかで詰まっている可能性が考えられます。
ですから、こういう場合はまず首からチェックしていく方が得策です。

そういう訳で、首からスタート。
すうすると頸椎7番に大きな詰りが見られました。
もちろんヘルニアかどうかまでは私には判りません、それはMRIとかで検査する必要があるでしょう。
どちらにしても神経の通りが良くないので、ジェルフィッシュテープを貼付。

kinoshita_20151213_1.1.jpg











少し前までは、「神経が詰まっていたら、即ジェルフィッシュテープ」みたいにやっていて、自分の十八番みたいなものでしたが、最近では少々の詰りならπテープで対応しています。
確かにジェルフィッシュテープは効果がかなりあるのですが、貼るのに手間が掛かる・剥がれやすいといったデメリットもあります。
おまけに首辺りのジェルフィッシュテープは筋力の弱い方はしんどくなったりする可能性もあります。

頸椎7番にジェルフィッシュテープを貼って、他の少し詰まっている神経を通す為や弱っている筋機能の回復の為にπテープ。
πテープも今までは同じサイズのばかりを貼っていましたが、それでは刺激が強過ぎる事もあるので箇所によってはより小さなものを貼るようにしています。
これで2指の痺れはともかく、4・5指に力が戻ってきたが、まだ本来の6割程度。

続いて前腕部にアプローチ。
骨間膜(橈骨と尺骨間)が結構硬くなっていたので、骨間膜テープを貼ってみたがこれはどうやら逆効果だった模様で、左の肩が張ってきた。
身体のバランスの崩れが顕著な方には、こういう風に良かれと思って貼ってもどこかに歪みを起こしてしまう事も多いのです。
こういうケースだと直ぐに剥がしてしまわなければいけません。

では、個別に尺側手根屈筋・尺側手根伸筋・長掌筋、と小さなπテープで貼って少しずつ改善させていく。
そして骨間膜テープは駄目だったが、伸筋群の硬くなっているエリアにスリットテープを貼付。
これが結構効いていて、最初目論んでいた骨間膜も緩みました。

kinoshita_20151213_2.1.jpgkinoshita_20151213_3.1.jpgそれと共に、4・5指の力もしっかり入るように。

最後に左の四十肩は肩甲下筋と棘上筋に、それぞれπテープを1枚貼ったら肩がスッキリ。

結構、逆効果が出ないように慎重にやっていきましたが、お蔭でかなりの改善を達成する事ができました。

楽水庵



前屈しにくい男性、主訴は左臀部だが・・・

スポーツ障害等の解決を目指す、京都府長岡京市のスポーツ整体院 楽水庵です。

腰痛等の症状に対しても様々なアプローチを行っております。
腰痛といっても、原因は痛みの感じるところとは決して限りません。
意外な個所に問題があり、その為に腰のその部分に痛みが出る事も多くあります。
それは、首(頚椎)の場合もありますし、胸椎・大腿部・下腿部等、様々なケースが考えられます。

以前にも自戒として、「木を見て森を見ず」みたいな近視眼的アプローチは決して良い結果をもたらさないと書きました。
キネシオテーピングをするにしても、そういう場合は貼り増しの連続で、幸運にもその場で痛みの軽減があったとしても数時間後・数日後に状態が却って悪化する可能性もあるのです。
まさに「恥の上塗り」になってしまいます。

そうならない為にも、必要最小限のアプローチで本当の原因を見つけてあげる事が重要なのです。
ですから最近では、まずニュートラルな状態に戻して、その後どこに本当の原因があるのかを見つけるようにしています。

さて、30代の男性のケースです。
以前腰痛でしばらく通われていましたが、かなり良くなったのでメンテナンスで1ヶ月か2ヶ月に一度メンテナンスに来てもらう程度だったのですが、しばらく来られないうちにまた腰痛が再発して来られました。

以前と同様に左臀部にある痛みですが、今回のものはかなり症状が重く、前屈がほとんどできないし前屈しようとすると引っ掛かったように制限が掛かります。
本人曰く、「前屈しようとする気が起こらない」ものでした。

数回通っていただいていますが、中殿筋や仙腸関節の調整はもちろん、頚部等も含めた全身のチェックをしても、「腰は軽いがまだ痛い、前屈すると引っ掛かる」状態が続いていました。

ところが、今回念の為に胸椎のチェックをしていると、2箇所多裂筋という脊柱を守っている深層筋の弱っていました。
そこで多裂筋のテーピング(少し貼るだけ)を行ったところ、その後前屈すると引っ掛かりもなく痛みもかなり解消していました(*^。^*)

実は、多裂筋を少し貼る前に胸最長筋が良くないのは判明していたので、それに対するアプローチも行ったのですが、それだけでは効果が出ていませんでした。
この男性の関連痛をみると、まさに胸最長筋のものだったのですが、胸最長筋の機能は回復していても先ほど書いたように前屈や痛みで変化がなかったのです。

ただ、胸最長筋の筋肉テストはうつ伏せで上半身をテストする側に捻って行います。
これはあくまで胸最長筋を収縮させた状態です。
しかし、前屈は胸最長筋が緩まなければできません。
その緩む時に多裂筋が胸最長筋に悪さをして、その為に胸最長筋が緩み辛くなり、その為に胸最長筋の関連痛が起こった、推測されます。

まだまだ私が未熟なせいなのかも知れませんが、こういう腰痛の場合は本当に腰だけのアプローチでは解決できないと感じます。

楽水庵

「内転筋が硬い、ひょっとして腸脛靭帯かも?」

京都府長岡京市のスポーツ整体院 楽水庵です。

キネシオテーピング協会認定療法家・指導員ですので、やはりコンディショニングに関しては全身のスクーリニングを行います。
また最近は、一度その方の状態をできるだけ「ニュートラルな状態にしてから必要な事を行う」というスタイルにしています。

そして、「本当にそこなのか?」と常に痛みや可動域制限の出ている個所のみならず、それと拮抗している部分も必ずチェックしなければいけません。

ソフトテニスをされている50代女性。
当初はアキレス腱痛で、それこそ足を引きずって来られていました。
アキレス腱は今でも強めに押さえると少し痛みは出ますが、かなり良くなってきました。
また、途中で左足中指にモートン病と思われる嫌な痺れが出ていましたが、それも現在では軽い違和感程度になっています。

その方のチェックを行っている際に、左内転筋近位にかなりの張りが見られました。
この場合、この内転筋に制限を掛けているのは何か?を見つけなければいけません。

一番先に考えられるのは、当該の内転筋。
また内転筋近位の張りがある場合は、腰椎1番の神経障害も考慮しなければいけません。
その場合、大腰筋もチェックする必要があります。
ただ、その時のこの方には当て嵌まりませんでした。

次に中殿筋等の股関節の外側にある筋肉。
これも内転筋に制限を掛けますが、これも当て嵌まらず。

最後に見つかったのが、腸脛靭帯遠位。
これが大腿部をクロスして内転筋に制限を掛けていたのが判明しました。

実は腸脛靭帯遠位にはπテープを貼って既に調整していたのですが、それでは物足らなかった模様。
そこで2.5㎝のスリットテープに置き換えました。

そして、もう一度チェックすると内転筋の張りは解消しました。

単体で働く筋肉は滅多にありません。
ほとんどがどこかと連動しています。
「陰と陽」みたいな関係になっています。

ですから、最近は「本当にそこか?」と自問自答しながらやるようにしています。
面倒かも知れませんが、それがまた私を進歩させてくれているような気がしてなりません。

楽水庵

足関節のテープをライトに貼ると・・・

スポーツ障害等の身体の不調を解消する、京都府長岡京市にある、キネシオテーピング協会認定治療院 楽水庵です。

今回は足関節に関してのテーピングです。
ハッキリ捻挫した覚えがなくても、普段のクセ等で足関節の靭帯は弛みやすい物です。
そして、それは誰かに指摘されなければなかなか自覚できないもの。

だからといって、サッカーやラグビーの選手がやっているようなアスレチックテープをがんがんに巻くようなマネは必要ありません。
あれは、巻いている部分の筋肉を働かす事ができないので、靭帯の修復は不可能だと感じます。

だから、捻挫でも靭帯を完全断裂していない限り、キネシオテープをこういう風に貼るだけで対応できます。

shichiri_20150826_1.jpgshichiri_20150826_2.jpg なお、張力(テンション)は全く掛けていません。
それでも、ものすごく足元が安定して、元々足元が不安定だと自覚していた方はもちろん、その自覚が無い方でも片足立ちや階段の上り下りをしてもらうと、即実感してもらえます。
特に階段を上がる時に、「真っ直ぐ上れる」のが分かるからです。

このテーピングの特徴は、靭帯の弛みに制限を掛けている事により、周りの筋機能を発揮しやすくしている事です。
靭帯の周りにある筋肉の機能が向上し、動きが活発になると血流が促され靭帯の修復も促されるのです。
先のアスレチックテープでは、これとは反対に周りの筋機能は発揮されないので、一度巻くとずっと練習や競技中に巻いていなければいけない状態に陥る可能性が非常に高いのです。

ですが、この足関節テープにはデメリットがあって、一つは結構テープを使う、それと貼り方を教えても皆さんスッと貼れるものではないのです。
今日も30代前半の女性が来られた際に両足共に足関節靭帯の弛みが見られたので、始めはいつもの貼り方にしようかと思ったのですが、元々この方は顎の痛みで来られていて、そちらの方はほとんど大丈夫になってきています。
今度は年明けに来てもらおうと思っていますが、このしっかりしたテーピングではチト重荷になると感じ、またそれほど弛み方がひどくないので、πテープを使って下のように貼ってみました。

sasaki_20151208_1.jpgsasaki_20151208_2.jpg
結果は良好で、片足立ちや階段の上りが非常にスムーズに安定してできるようにになりました。
「階段を上がる時に手すりにつかまろうとする気がなくなった」との事です。

こういうテーピングでも結果が良いのなら、状態が良くなってきた人にはこちらの方を勧めてみようかと思います。
*前距腓靭帯のテープに関しては、人により貼る方が異なります。


楽水庵

利き手の違いによる皮膚・筋膜の流れの左右差

こんにちは、アスリートのスポーツ障害やコンディショニングも手掛けている、京都府長岡京市のスポーツ整体院 楽水庵です。
私はキネシオテーピング協会認定療法家・指導員でもありますので、キネシオテーピングを用いた施術も結構行います。

ただ、別に必ずしも何でもかんでもキネシオテーピング、とは思っておりません。
最近お越しになった方に教える「骨盤のアライメント調整」などは手技だけにしています。
起床時・就寝時に1分ほどするだけで整えられるのなら、わざわざ貼る必要はないと思っています。

また、方法は何でも良いのです。
その方のその箇所の、その時の状態によって決めれば良いのです。
だから、テーピングだけの事もありますし、時によってはテーピングにヒットマッサーを用いて「筋スラッキング」もする事があるし、更に「筋肉・筋膜リリース」を加える事もあります。
最近テレビで「筋膜リリース」という言葉が流行っているようですが、筋膜リリースをするかどうかはケース・バイ・ケースだと思います。
重要なのは、その人の、その箇所の、その時の状態がどうなっているのかをしっかり把握できているかどうか、です。
それに合致すれば方法は何でも良いのでは、と私が教えを乞うた方も言われていましたし、私もその通りだと思います。
「最初に方法ありき」ではないのです。

さて、最近全身の調整をしていて、やはり利き手によって皮膚・筋膜の流れに異なる、のがハッキリ判ってきました。
「骨盤のアライメント調整」をしてから股関節のチェックをすると、右利きの方の多くが右縫工筋と左大腿筋膜張筋及び腸脛靭帯の機能が弱っています。
弛緩ではなく拘縮しています。
ですので、「抑制」テープを貼ります。抑制とは筋肉の停止方向に皮膚・筋膜を誘導するものです。

昨日も来られた方が全員、右縫工筋に左大腿筋膜張筋及び腸脛靭帯の拘縮がありました。
そして、全員右利きでした。
一度左利きの方はどうかと考えていた矢先に左利きの方がお越しになりました。
正確に言うと、この方は右利きなのですが、子供の時から右親指にトラブルがあったので、細かい作業は右、力仕事は左でされています。
予想通り結果は右利きの反対、右大腿筋膜張筋及び腸脛靭帯に左縫工筋の機能低下がありました。

その力仕事をどちらでする、というのがミソのようです。
椅子に座って少し遠くの重い物を引き寄せようとすると(右利きの場合)、右下肢は少し外旋させで股関節・膝関節共に使おうとします。
これは縫工筋を使っている証拠です。
逆に左下肢は股関節を内旋させ踏ん張ろうとします。
大腿筋膜張筋を使っています。
この習慣が何か関係している気がしてなりません。

他にも、広背筋なども利き手とそうでない方の皮膚・筋膜の流れは正反対です。
先ほどの方が何故左を使われるかの判ったのかというと、右広背筋の調整をしている時に流れが右利きの人と反対だったからです。
右利きの場合広背筋は、右は促通方向に、左は抑制方向に調整します。
何故?というと前にある物を取ろうとして右広背筋は伸ばされる事が多いからです。
逆に左は右広背筋が伸びようとして脊柱を回旋した際に拘縮される事が多いようです。

こういう事を理解しながら施術していくと、本当に少しのテーピング等で効果が出ます。
「最小限の刺激で最大限の効果」を目指していきます。

楽水庵



「貼り過ぎに注意!左親指等の痛み」

こんにちは、京都府長岡京市でキネシオテーピング協会認定治療院を開いている 楽水庵です。

この秋から通っておられる男性が前回来られた際に左親指の第1関節辺りが机で反ったりすると痛いと訴えられました。
また前腕を回内すると余計に痛みが増すようです。

原因として最初に考えられるのは、第1関節の側副靱帯損傷。
そこでまず第1関節の内外側副靱帯にテーピング。

従来の靭帯テープだと靭帯の流れに沿ってテンションを掛けて貼りますが、これは逆に靭帯の弛みをロックさせる為にテープを横切らせます。
テンションは掛けません。
他の指だとこういう風に貼ります。

yubi_jintai_20151026_1.jpgyubi_jintai_20151026_2.jpg
これだけで伸びにくかった指が嘘みたいにすっと伸びます。
この間東京であったキネシオのシンポジウムに出席させれていたスポーツ関連の社長さんが、昔柔道で左小指の靭帯を傷められ「もう伸びない」ものと諦められていたのを、こういう風にテープを貼ったら即座にスッと(まあ、完全にではありませんが)伸びてきて感激されていました。

次に回内した時に痛みが増すという事は、円回内筋や回外筋に問題があると判断、テストをしてみたらどちらも陽性でした。
その2つの筋肉をπテープで調整。

kawashima_20151128_1.jpgkawashima_20151128_2.jpg
これで例の痛みを増す動きをしてもらうと、かなり楽になっていました。
しかし、そこで悪い癖が出て、まだ楽になるかと更にテープを貼ってみた処、これが逆に痛みが増してきたので即座に剥がしました。

最近、今までの自分は少し貼り過ぎる傾向があったのでは、と少し反省しております。
そこの痛みをその場でゼロにするという事は、どこか別の箇所に歪をもたらせている可能性があるのです。
「痛みをゼロにする」のではなく、「痛みをコントロールする」に意識を変える必要があると思うようになってきました。
ただ、この仕事をしていると、どうしても「痛みがその場で全くなくなった」と言ってもらいたいという虚栄心は正直あります。

生きている限り、大なり小なり痛みと付き合っていかなければいけません。
生きている限り、多少痛いのは受け入れる必要があるのです。
問題は、変に精神論をかざして「どんな痛みでも耐えろ」ではなく、「痛みを上手くコントロールする」事なのです。

施術前に10に感じていた痛みが、術後1~3ぐらいに軽減していたらかなり快適な筈です。
今まで無理だった動きとかもできるでしょう。
それで良いのです。
その1~3になった痛みを、次回はそれを10として痛みのレベルを下げていけば良いのです。

そういう訳で、目の前の痛みを全てなくす為に逆に他の処にアンバランスを生じさせる、そのようなテーピングはしないように心掛けております。

楽水庵


マラソン大会に出られる女性、左足をつった原因は?

スポーツ障害解消を目指す、京都府長岡京市のスポーツ整体院 楽水庵です。

当院に通われている女性ですが、目前に迫ってきているマラソン大会を目指して走っておられる際に左足をつってしまいました。
その事をたまたま耳にしていたので、本人が来られた時に聞いてみると「新しいシューズを履くとインソールの形が違うせいか母趾が踏ん張れない」との事。

母趾が踏ん張れない原因としては腰椎5番からの神経障害等も考えられますが、一番腑に落ちるのが足底筋。

sokuteikin_20151130.jpg

この筋肉は母趾を踏ん張る時に使われます。
試しに足底筋のテストをしてみると、推測通り機能が低下していました。

では、何故新しいシューズの時に起こるのか?という疑問には、「インソールの形が違う為に、新しいシューズだと皮膚・筋膜が圧迫されて余計に足底筋の機能が損なわれてしまう」という推測が成り立ちます。

下腿部をテーピングで調整したので、その状態だと新しいシューズで走っても問題はないでしょう。
レース直前に調整に来られるので、もう一度しっかりチェックさせてもらおうと思っています。

楽水庵

男子大学生、就活等でアゴがまた痛くなる

京都府長岡京市で「アゴ・首・スポーツ障害専門院」を開いている 楽水庵です。

「口を開くと顎が痛い」・「口を開くと顎がカクカクする」・「食事で物を噛んでいると顎が痛い」等の所謂 『顎関節症』の施術も行っております。
これはあくまで症状であって、大なり小なり条件が揃えば誰でも起こりえます。
ただ元々のアゴの構造(歯も含む)が頑丈かそうでないかの違いでしかないでしょう。

そして、症状が改善して痛み等をほとんど感じなくなっても『完治』というものはないでしょう。
単に症状が出なくなっただけで、再度条件が揃えば痛み等が起こりえます。

また、何度もブログ等で書いていますが、顎の症状は口腔周りだけの問題ではないのです。
頭部の、首の、またそれらに大きな影響を与えている腰の問題でもあります。
ただ、症状を自覚しているかしていないか、の違いにしか過ぎません。

正直、顎の施術をしだして最初の頃は直接手技に頼っていました。
しかし、最近では上記の要因によって顎の症状が出ている事をより重視してますので、口の開きの左右の違い等は首の簡単な調整で済むのが判ってきた事もあり、それほど直接手技に頼る事はなくなりました。
それよりも、顎に負担を掛けている他の症状を解消する方を重視しております。

とはいえ、やはり直接手技をした方が良い場合も勿論あります。
経験から「カクカクする」といった靭帯の弛みで起こる症状は、仙腸関節や側頭筋を調整する方を優先した方が良いのですが、顎関節の奥の外側翼突基筋の癒着みたいな場合は直接手技もした方が良いと思われます。

さて、昨年の秋から通っている男子大学生です。
最初は、顎が痛いという事で来てくれたのですが、高校生の頃から色々なトラブルを抱えていて、このままでは社会人の生活を送るのは難しいといった状況でした。

それが徐々にですが全体的に改善してきて、彼も最近は就活に励んでいるようです。
首とか腰、足首とかはまだ完全にスッキリとはいきませんが顎に関してはそれほど痛みはなかったようです。

ところが今回は直前にインターンを3日間やってきたそうで、緊張していたのと座りっぱなしだったのが答えたか腰にかなり来ていたとの事。
それにつれて左顎も結構痛いと。
また、左の親知らずを治療したのも影響していたようで、少し歯が当たる場所が変わったのが関係しているのでしょう。

そういう訳で、全身の調整をした後に久しぶりに顎の直接手技を行いました。
靭帯とかは大丈夫だったのですが、やはり左外側翼突筋の張りが強く、結構奥の癒着がありました。
それがほぐれたので、痛みはだいぶ治まりました。

直接手技をしなければいけない状況とは、かなり全身のバランスが崩れている時なので、普段からそうならないように調整していく必要がありますし、彼自身もエクササイズ等で整えてもらいたいと思います。

楽水庵




左眼の奥の痛みに頸椎1番へのπテープ、私事ですが(^_^;)

頭が重い・めまいがしてフラフラする等の症状に対する施術を行っている、京都府長岡京市のスポーツ整体院 楽水庵です。

自分の症状ですが、今朝目覚めると左眼の奥に痛みが・・・
これは来院される方でもこういう症状が出ている方もおられ、その原因の一つに胸鎖乳突筋という首の筋肉の張りがあります。
その関連痛で目の奥に痛みが出たりします。

首の張りには様々な原因があります。
特に前腕の張りはかなり密接に首の張りと関連しています。
私も今夏までは「筋肉・筋膜リリース」を主に施術していました。
これは結構施術者の指にも負担が掛かり(受けられている方もかなり痛かったのですが・・・)、忙しい時は前腕がパンパンになりバネ指のような症状が出て、それとリンクして首の筋肉もパンパンに張りテーピングしなければたまらない状況でした。
最近では、開発したMUST(マッスル・ユニット・ストレングス・トレーニング)というエクササイズをメインとした施術に変え、効果も更に上がりましたが私の指も楽になりました。
以前は下半身から始まって、首のリリースをする時に必ず左手の指がつっていたものでした(笑)

話がそれました、本題に戻します。
おそらく左胸鎖乳突筋の張りは、寝床で半身になって本を読んだりパソコンをしたりしたせいだと思われます。
他人にはうるさく言っているのですがね(^_^;)

その胸鎖乳突筋へのアプローチですが、以前なら胸鎖乳突筋の起始と停止にπテープを貼っていました。
ところが、最近では頸椎の神経へのアプローチを重視しています。
今回の私のケースですが、頚椎からの皮膚の流れを探っていると頸椎1番から神経(C1) が横に延びている部分の皮膚の滑走が良くない。
ここが原因と判断し、πテープを1枚貼りました。
具体的には耳の後ろの上の方です。

お蔭様で眼の奥の痛みはほとんどなくなりました。
首へのアプローチする場合、前述したように頸椎から出ている神経の流れを良くするだけで首の状態はビックリするぐらい改善します。
また以前のように首の前にベタベタとテープを貼らないので、見た目にもスッキリします。
まだまだ日本ではテーピングしていると、「そんなに悪いのか?」と言われたりする(私も献血に行った際に、献血ルームの看護師さんに言われたりしますが)ので、できるだけ目立たないようなテーピングをするのも大事だと思うようになってきましたので。


楽水庵


仙腸関節下部の動きを良くするには・・・仙椎4番も関係

京都府長岡京市のスポーツ整体院 楽水庵です。
アスリートのスポーツ障害を始め、身体の様々な痛みやお悩みに対応させていただいております。

寒くなってきたいるのもありますが、来られている方で仙腸関節の動きが良くない方が結構おられます。
以前のブログ(リンク参照)で仙腸関節上部の動きが良くない方は、縫工筋の機能低下がその原因の一つと書きました。
他にも、大腿筋膜張筋等の機能低下もあります。
その原因を取り除いてから仙腸関節をほぐすと凄く効果的です。

今回は、同じ仙腸関節でも下の方で、症状が重くなる(詰まりが強くなる)と「仙結節靭帯炎」と言われます。
女性なら陰部が痛くなったりしますし、鼠蹊部が詰まった感覚になったりします。
鼠蹊部が詰まったからといって無理に押したりするのは危険です。
鼠蹊部はリンパ節なので、無理な圧迫はリンパ節を(大袈裟に書けば)潰してしまう事があるからです。

リンパ節の事はさておき、仙腸関節下部の詰りと関係しているものは何でしょうか?
大殿筋の状態が良くないから起こしている方もおられます。
それ以外では、下のような原因でなっている方が多いようです。

仙腸関節下部の近くには、双子筋(そうしきん)・閉鎖筋と呼ばれる筋肉が走っています。
双子筋・閉鎖筋はそれぞれ「上・下」、「外・内」と分かれているようですが、ここではそれは度外視します。
この双子筋・閉鎖筋は、梨状筋と同じく主に「股関節」を外旋させる作用を持っています。
そして、この双子筋・閉鎖筋が走っている処に、例の仙結節靭帯もあります。

これらをほぐすと仙腸関節下部の動きは非常に良くなります。
ただ、この辺りが硬くなっている人は結構な硬さになっていて。手で押したりすると非常に痛がられます。
以前はそれでも無理に押していたのですが、最近はデルマトームから判断して「仙椎4番を刺激すればほぐれるのでは」と考えて仙椎4番へアクティベータを打ったり、そこから神経の流れている方向の皮膚をテラ鉱石で『カッサ』を掛けたりしています。
それでもまだ硬いと判断した場合はπテープを貼ります。

そうすると今まで押して硬さを感じていた箇所が急に柔らかくなり、仙腸関節下部をほぐすと先ほどとは打って変わってスムーズに動いてくれるようになります。

前にも書きましたが、仙腸関節をほぐすには激しいマッサージやカイロプラクティックでいうところの「スラスト」は必要ありません。
仙腸関節の詰りを起こしている原因を先に取り除いてあげるだけで、ほとんどの仙腸関節炎は改善するでしょう。
仙腸関節の詰りは「結果」だと思います。
結果であるなら、先ず原因を解決しなければいつまで経っても同じ結果がやってくる筈です。

仙腸関節の動きを良くするエクササイズとしては、うつ伏せで膝を曲げ股関節を外旋・内旋させるものなどがあります。
私も施術で取り入れています。
私も左仙腸関節の動きが右のそれと比べ良くなく、左股関節の外旋・内旋をすると明らかに右よりも円が小さくなっていました。
左仙椎4番にπテープを貼ってからは円が大きく描けるようになっているようです。
後、四股なども非常に良いでしょう。
ただ、毎度書きますが、正確に四股を踏むのはかなり難しいものです。
まず、最初に書いたエクササイズをする方がお奨めです。
ランナーの方とかも、前にしか股関節を動かさない動きなので、走っている間に股関節の筋肉バランスが崩れてきて仙腸関節が詰まりやすくなります。
クールダウン代わりに先ほどの外旋・内旋運動をされるのも良いでしょう。

楽水庵




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