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楽水庵ブログ 2017年5月 2ページ目
「右脚に力が入らない」ヘルニアの学生 多分枕のせい
こんにちは、楽水庵です。
今朝、昨年腰椎のヘルニアを発症し再起を掛けて頑張っている男子学生が来ました。
心なしかいつもより暗い表情で、「先週水曜日から右足に力が入らなくなってしまった。僕本当に良くなっているんでしょうか?」と聞いてきました。
その話を聞いて、「あ、また首を傷めたな」と感じチェックすると案の定右胸鎖乳突筋に左の斜角筋を傷めていました。
右の胸鎖乳突筋は左に首を曲げる際に収縮します。
左の斜角筋は首を左に傾ける際に収縮します。
という事は・・・彼は首に右を曲げている状態が続き、上の筋肉がオーバーストレッチされたのです。
では、何故首を傷めると脚に力が入らなくなるのか?
以前のブログでも書きましたが、右の胸鎖乳突筋を傷めると浅筋膜の関係で同側の大腿外側から脛の掛けて筋肉が硬直します。
私は触診をして左右の前脛骨筋のテストをしますが、こういう場合明らかに右の前脛骨筋に陽性が出ます。
では、左の斜角筋はというと、
後斜角筋は私の知っている限り下半身には影響を与えないようです。
どちらかというとこの筋肉が機能低下するとC8神経の流れを阻害し、左上肢の尺側(小指側)に影響し特に小指の感覚が鈍い・小指に力が入らないという症状が出ます。
前斜角筋は下半身に影響を与えますが、この筋肉は同側、つまり左の内腹斜筋や腸骨筋に影響を与える事が多い。
残る中斜角筋、これが曲者です。
この中斜角筋の下に走っているC3神経が反対側(この場合は右)のL3神経の走行と密接な繋がっています。
つまり、左のC3神経が圧迫されるともれなく右L3神経も自動的に圧迫された形になるのです。
そのL3神経と関わりのある筋肉が、大殿筋・梨状筋・大腿直筋等です。
小殿筋も関わりがありますが、これはC3神経を通しただけだは回復できないので別にケアする必要があります。
本当に左のC3神経に小さなπテープを貼るだけで、右脚に力が入るようになります。
もちろん、細かい調整は別に必要ですが・・・
ちょっと図にまとめてみました。
枕が低すぎて右に首が回り過ぎた状態で寝ていると、ざっとこのような症状が出るリスクが高くなります。
この傾向を彼に伝えると納得したようで、「合宿所の枕が低過ぎるので、家に帰ってマイ枕を持っていきます。」と言っていました。
その方が良いと思います。
確かにヘルニアになった個所はウィークポイントです。
いくら改善してきたといえど他の要因で具合が悪くなると、またそこに負担が掛かってしまいます。
彼の後にその日は3人来られましたが、皆さん左右の違いこそあれ同じ症状が見られました。
やはり枕が合っていないのでしょう。
またうつ伏せで寝る人は特に要注意、絶対に首がどちらかに向きますから。
しかし、ジャストフィットの枕は結構見つけにくいものですね。
身体全体の事を考えるとある程度の高さは必要ですが、低いあるいは枕無(かっての自分もそうでした)の方が熟睡できるのなら、せめて自分の癖を把握して回す方にタオルを丸めて置いておき、首の動きに制限を掛けては如何でしょうか?
まあ、うつ伏せで寝る方には意味ないですけど・・・
以上こういう事でも身体の不具合を起こしますし、アスリートの場合パフォーマンスにも影響します。
しかし、ちょっとした工夫で防げますので参考にしていただければ幸いです。
楽水庵
アプローチを間違えてグタグタに(T_T)・・・第2回公開セミナー
先月29日に第2回公開セミナーを開催しました。
テーマは、「肩関節」。
ちょうど五十肩で悩んでおられる知り合いの方がおられたので、モデルで来てもらったのですが・・・
お互いの勘違いと症状に対するアプローチを間違えて、内容がグタグタになってしまいました。
まず、勘違いの件ですが、これはしっかり聞かなかった自分に責任があります。
五十肩と言われていたので、そう思い込んでいた節がありました。
本当は、マラソンの大会に参加されていた際に給水所で水を取り損ねた際に傷めたと後で聞きました。
これは「五十肩」ではなく「スポーツ障害」になります。
どうもやっていておかしいとは思っていたのです・・・
普通五十肩の場合肩甲下筋がガチガチなんですが、そういう症状はなかった。
その時にちゃんと経緯を聞いて組み立てをやり直すべきだったんですが、修正せずそのまま。
最初に「ドロップアームテスト」で陽性が出ているのを確認しているのにです。
結果、中途半端な改善で終わってしまいました。
根本的な事に手を着けず詳細な所だけやっているので当然といえば当然です。
途中思うような結果が出ていないのに焦りが出たのか、普段施術中にそんなに出ない大汗まで吹き出る始末・・・
そんで案外「気にしい」で「負けず嫌い」なんもんで(笑)、どうすれば良かったか自問自答して、今では「あ、ここから始めれば良かったんだ!」と気付きましたが、やはり「プロ」を名乗っている以上どんな場合でも「一期一会」の心づもりで臨まなければいけないと猛省しております。
まあ、そんな訳でちょっと締まりのないセミナーになってしまいました。
弟子や参加車の方々、それにおいでくださったモデルの方に申し訳なく思っております。
モデルの方は、この連休中にお会いできればリベンジでもう一度トライさせてもらいたいと考えています。
反省し、失敗を失敗と認め、それでも下を向かず「後20年素敵に生きる」為にも成長していきたいと願っています。
楽水庵
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