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楽水庵ブログ スポーツ障害等でお悩みの方に!!京都 キネシオテーピングのプロ: 2018年6月

大谷選手の肘内側側副靱帯、本当にピッチングで?

こんにちは、「キネシオ ローイング インストラクター」(キネシオテーピング協会認定ボート競技専門指導員)
京都府長岡京市のスポーツ整体院 楽水庵の水谷です。

エンゼルスの大谷 翔平選手が右肘内側側副靱帯部分断裂で故障者リストに入りましたね。
当面は「PRP注射」という自身から採取した血液の血漿分を内側側副靱帯に打ち、速やかな回復を目指すそうです。
確かヤンキースの田中将大投手もPRP注射をして復帰しています。

この治療法があるという事は、やはり靭帯にも血流があり、血流を促す事により組織の修復は促されるという事を証明しています。
これは前回の指の亜脱臼に対するアプローチ(リンク)と同じ根拠に立っていると言えます。

ただ、少し異なるのはPRP注射は打って安静にするのに対して、私のやっている靭帯へのアプローチは「ある程度動かしてもらった方が治りが早い」点です。

何故か?
関節が伸展時(この場合は肘)に内外とも側副靱帯は縮まなければいけません。
それが組織が損傷している為、本来縮まなければいけない靭帯に弛みが出ています。


PRP注射は靭帯に直接血漿分を打ちこんで組織の再修復を図ります。
私のテーピングはキネシオテープの特性ー縦には伸びるが横には伸びないーを使い(中には素材により縦横ともに伸びるものもある)、肘関節が進展した時の靭帯の弛みを「ロック」します。
下の画像のようにです。

20180610takahashi1.jpg20180610takahashi2.jpg
この方はソフトテニスをされていて、来院される1週間前にプレー中にかなり無理な体勢でバックハンドを打ってから右肘が痛くなったようです。
ストレステストや触診により肘内側側副靭帯が弛んでいるのが判明したので、弛みをロックするテープを貼りました。
内側だけではなく外側にも貼ります。
両方でバランスを取っているので、そうした方がより確実と思えるからです。
そうしておいて肘が安定したなら、無理のない範囲で肘関節の屈伸運動をする事で血流が上がります。
その恩恵で靭帯組織の修復がスピードアップされるのです。


また、この方は首の左C3神経が詰まるタイプです。
このタイプは右中斜角筋が機能低下しやすい。
中斜角筋の機能低下は、上腕三頭筋の機能低下を起こします。
大腿直筋の機能低下が膝の側副靱帯損傷を起こす要因になるのと同じです(リンク)
タイプによって肘を傷めやすい事はあるようです。
右利きで左C3神経が詰まっていると要注意でしょう。

加えて、肘の靭帯損傷している方は、それ以前に肩の靭帯(肩甲上腕靭帯等)を傷めている事が多いのです。
その為にピッチングなど振り下ろした際、胸と腕のリンクが切れている為に「手投げ」になっているので余計に肘に負担が掛かるのです。
テニスだと特にスマッシュやサービスの時に「腕が抜けそう」な感覚になります。

ですから、肘のトラブルの際はそこだけチェックするだけでは本当の解決にはなりません。
首・肩のチェックも必ずするべきです。
そうでないと単なる「対症療法」に終わってしまうのです。

最後に、大谷選手の靭帯損傷はピッチングが原因と考えれていますが、本当にそうでしょうか?
ソフトテニスの男性の例をもう一度考えてみましょう。
彼はバックハンドで肘を傷めました。
大谷選手は左打ちです。
ちょうどテニスで右打ちの人のバックハンドと同じ体勢ですね。
田中投手らだとピッチングが原因と特定できますが、大谷選手のように「二刀流」でバッティングも精力的に行っている選手の場合、ピッチングが原因と決めつけるのは少し乱暴な気がします。

ともあれ、大谷選手の早い復帰を期待します。
もちろん、無理のない復帰をです。

*あくまで個人の感想です
*効果には個人差があります。


楽水庵



バレーボール やっぱり多いな・・・小指の亜脱臼

こんにちは、「キネシオ ローイング インストラクター」(キネシオテーピング協会認定ボート競技専門指導員)
京都府長岡京市のスポーツ整体院 楽水庵の水谷です。

最近金曜日の夕方は長岡京市にある西山公園体育館に行き、長岡京市バレーボール協会が開いているバレーボール教室で、スポーツ障害等のケアでボランティアをさせてもらっています。
バレーボール教室を担当されている方が私と同様キネシオテーピング協会員で「手伝っていただけませんか」とお願いがあり、時間があれば行かせてもらっています。
幸か不幸か、最近金曜の夕方に時間があるので(笑)、毎週行っています。
相談に来られる方の悩みを聞いて、適切なアプローチで症状が軽減するテーピング、そして今後のアドバイス等をさせてもらっています。


一番多いのは膝です。
ただし、これも見た限りでは強力な外力が掛かってというようなものではなく、この図のように首のバランスの乱れから来る大腿直筋の筋低下が主たる原因です。

20180512gazou_knee.jpg


昨日来た小学生の男の子は右の脛に痛みがありましたが、原因はリスフランでした。
そしてリスフラン障害を起こした切っ掛けは、「新しい靴」。
新しい靴の、特に甲の部分がフィットしていないと案外リスフランを起こす気がします。



さて、ここからが今回の本題。

ママさんバレーをされている方々に圧倒的に多いのが、小指の第2関節(PIPと言います)の「亜脱臼」。
過去にボールに弾かれた時に傷めて、以後小指が真っ直ぐに伸びない状態です。


これは亜脱臼を起こした際に第2関節附近の外側側副靱帯、あるいは内側側副靭帯が弛んでしまっている事が原因です。
特に指を伸ばそうとした時に筋肉は指令を受けているのですが、靭帯が弛んでいるので筋肉が上手く作動しないのです
また必要以上に筋肉に負担が掛かるので痛みを感じます。
実は靭帯には「痛点」がないと言われていて、曲げたり伸ばしたりする際に痛みが出るのは筋肉の方と言われています。

一応皆さん整形外科等には行かれていたそうなのですが、改善が見られないので放置されていました。
そこで、こういうテープを貼りました。

20180609littlefinger1.jpg20180609littlefinger2.jpg これは第2関節附近の靭帯の弛みを「ロック」させます。
外側・内側どちらの側副靭帯も貼っておいた方がより効果が出ます。
内外どちらにも靭帯があるという事は、両方でバランスを取っているのですから。

これを貼ると、皆さんその場で指が真っ直ぐに伸びます。
後は貼りっぱなしにしておいて1ヶ月ぐらい「剥がれたら貼り直す」を繰り返すと、徐々に靭帯の修復が進むので以後テーピングしないでも大丈夫になる筈です。

*あくまで個人の感想です
*効果には個人差があります。


楽水庵





「第13回公開セミナー」盛況でした(^_^.)

こんにちは、「キネシオ ローイング インストラクター」(キネシオテーピング協会認定ボート競技専門指導員)
京都府長岡京市のスポーツ整体院 楽水庵の水谷です。

去る6月2日に延期していた第13回「公開セミナー」を開催しました。
本当は4月の予定だったのですが、常連メンバーの都合が付かないのと、5月は私自身が戸田へ行ったり熊本菊池のレースへ(前にも書きましたが、今回は漕ぎました!!)行ったりでなかなか日程が合わず6月までずれ込んだ次第です。

今回は名古屋からいつも身体のどこかに問題のある選手を連れてくる常連のN大トレーナーが不参加。
その代わりと言っては何ですが、あの「白い巨塔」の舞台となったO大医学部のボート部員が4名参加してくれました。

5回生の女子部員が当院に通っている縁もあり、2回生の部員を3名連れてきてくれました。

また、前日一緒に木屋町で飲んでいたH橋大OBの方が、T外大のOBの男性を伴って参加。
どうもT外大の方は1年ほど前から坐骨神経痛と診断された腰痛で苦しんでいて、全く漕げない状態だとの事。

いつもとはかなり違う構成でしたが、セミナー自体は通常通り。
参加メンバーの中からモデルを選び、ケーススタディでその人の診立てやアプローチを学んでもらいます。

20180602koukai1.jpg20180602koukai2.jpg
首のバランスはもちろん、最近私が見つけたボート選手の膝傷害へのアプローチ、それに常連で先天性股関節亜脱臼の症状がある人に対するアプローチ、という具合に進行していきました。

そして、最後にT外大OBの方へのアプローチ。
坐骨神経痛との事でしたが、脊柱起立筋群の一つである「胸最長筋」という筋肉が機能低下していたのと仙腸関節の動きが悪かったのが主な原因でした。

胸最長筋が機能低下すると、椅子から立ち上がる、車から下りてスッと立つという動作をする際に痛みや痺れを伴う症状が出ます。
じっと座っている時は案外大丈夫なので厄介です。
私も以前はこういう腰痛を何度も起こしていたので、この辛さはよく知っています。
かなり楽になり大阪市内にお住まいという事なのでしばらく通っていただきます。
再びボートを漕げる日もそんなに遠くないと思います。

今回初めて来てくれたO大医学部の学生達ですが、5回生の女子を除くとキネシオテーピングの効果を体験するのが今回初めて。
かなりのカルチャーショックだったようです。
彼ら・彼女らの学問のお役に立ったかどうかは疑問ですが、しっかり結果を出す私を間近で見て何か感じてもらえれば十分だと思います。
また機会があれば参加してくれるでしょう。

という訳で、なかなか賑やかなセミナーになりました。

次回第14回は、7月7日(土)17時からです。

*あくまで個人の感想です
*効果には個人差があります。

楽水庵


足首の捻挫やリスフラン障害の回復をより早くするのには?

こんにちは、「キネシオ ローイング インストラクター」(キネシオテーピング協会認定ボート競技専門指導員)
京都府長岡京市のスポーツ整体院 楽水庵の水谷です。

お蔭様で現在足関節の捻挫やリスフラン障害で靭帯が弛んでしまった方に対し有効なテーピングができていると自負しております。
問題は徐々にテーピングが剥がれても状態が良くなっていなければいけないのに、いつまでもテープが剥がれると痛みが再発するケースです。

この場合どこに問題があるのかをもう一度洗いださなければいけません。

股関節・膝関節等いろんな可能性がありますが、現時点で私は大きく2つあると考えています。

一つは、脛骨神経の流れが悪く、その為に末梢までの血流が阻害され、また皮膚・筋膜の流れも阻害されている可能性です。
モートン病でもそうですが、脛骨神経が詰まっていると末梢の方に痺れを起こす事が多いです。
私自身も左下腿部に痺れや嫌な感覚が出る事が結構あります。
これに関しては脛骨神経を膝窩(膝の裏)で圧迫している膝窩筋の状態をテーピングで良くすると改善する可能性が高いです。

もう一つは、膝の状態です。
この間ボート選手に多い膝の傷め方(リンク)というのを紹介しました。
ボート選手はどちらかというと膝の半月板の外側と、それに伴い内側側副靱帯が弛んでしまうという事を書きました。

しかし、他のスポーツをされている・されていた方には、その反対のパターンが出ている事もあります。
つまり、半月板の内側を傷め、その為に膝蓋骨が内に引きずられる為に外側側副靱帯が弛んでしまうというパターンです。
こういう場合も膝のアライメントが狂いやすいので足首の内側や外側に余分な負担が掛かり、その為に足関節の回復が遅れるという事が結構あります。

通っていただいている20代男性もそのパターンでした。
今はスポーツはされていませんが、高校時代陸上競技の跳躍種目をしていて試合前に足首を捻挫しました。
結構重度の捻挫だったそうなのですが、顧問に促され試合に強行出場し、以後全身のバランスが乱れたそうです。

だいぶ全身に渡り改善はしてきているのですが、まだ右足首に少し不安が残っていて母趾で踏ん張れないと言っておられました。
足関節のゆるい靭帯や母趾に掛かる筋機能は全てチェックしましたが正常。
そこで膝をチェックすると半月板の内側と外側側副靱帯を傷めていました。

20180602inaba.jpg

テーピングで機能を正常化すると、しっかり母趾で踏ん張れるようになりました。
膝の横の丸いテープと膝蓋骨をY字で包んでいるテープがそうです。

このアプローチを続けていくと、やがてテーピングなしでもしっかりする筈です。
また、「逆も真なり」で膝がなかなか良くならない場合は足関節もしっかりチェックする必要があります。
膝関節は股関節と足関節の板挟みになっている箇所ですので。

*あくまで個人の感想です
*効果には個人差があります。


楽水庵







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