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楽水庵ブログ スポーツ障害等でお悩みの方に!!京都 キネシオテーピングのプロ 2ページ目

大学ボート部に講習していて感じた事その2、特に女子選手の足首

こんにちは、「キネシオ ローイング インストラクター」(キネシオテーピング協会認定ボート競技専門指導員)
京都府長岡京市のスポーツ整体院 「アゴ・首・スポーツ障害」楽水庵です。

前回は肩について書きました。
今回は案外、というかほとんど見落とされている足首についてです。

男子の場合過去に明らかに捻挫した経験がある場合に足関節靭帯の弛みが認められます。
しかし、女子の場合はそういう覚えもないのに足首がグラグラ、という選手が結構います。

そういう選手は直立してもらっても、足関節が弛んでいる方に体重を掛けにくいのが無意識に判っていて、必然的に反対側の足に体重のほとんどを掛けています。


何故こういう症状があるかというと、「やはり普段の立ち方」が一番の原因でしょう。
女性は立っている時に足をクロスさせたりする事が結構あります。
またそのクロスして前に出した足を思いっ切り外反させて立ったりしますね。
ちょうど下の画像のように。



この画像の子はまだ年少ですが、女性はこの年頃からこういう癖を持っている事があり、それを長年続けていると知らず知らずのうちに前距腓靭帯(ぜんきょひじんたい。足首の一番重要な靭帯)等が弛んでしまうのです。

その状態でハードなスポーツをするとバランスが崩れるのは自明の理です。
肩幅ぐらいのスタンスで直立してみて左右の体重の乗りがかなり違うと感じられたら、一度内踝(くるぶし)と外踝の中央を結ぶ水平線を触ってみてください。
体重が乗れていない側の方が、乗れている側よりも触って何か違和感がある可能性が高いです。
その場合ほとんどのケースで前距腓靭帯等が弛んでいます。

できるだけ普段からそういう癖を自重して、テーピングで靭帯の弛みをロックさせておくと徐々に良くなっていきます。
キネシオテープを適切に貼ると、靭帯の弛みだけロックして周辺の筋肉の動きを最大限使えるようにします。
結果的に周辺の血流が増え、それが靭帯組織の速やかな修復を促す期待が持てます。



*あくまで個人の感想です
*効果には個人差があります。


楽水庵




 

ビーチバレーボール選手のふくらはぎ痛の原因は一つに・・・

こんにちは、「キネシオ ローイング インストラクター」(キネシオテーピング協会認定ボート競技専門指導員)
京都府長岡京市のスポーツ整体院 楽水庵の水谷です。

9月の10日・11日と福井県小浜市で国体ビーチバレーボールのサポートに行ってきたのは前に書きました(リンク)。

その時に結構ふくらはぎの痛みを訴える選手が数名救護所に来られましたが、その原因は「リスフラン靭帯」でした。
平たく言うと足の指(足趾)の骨を繋いでいる靭帯です。

リスフラン靭帯は足の甲にあります。
なのに何故ふくらはぎに痛みが出るのでしょう?

それは、リスフラン靭帯に弛みがでてしまうと「足底筋」と「後脛骨筋」というふくらはぎのインナーマッスルの機能が低下してしまうからです。
その為ふくらはぎの動きが悪くなり、結果痛みを感じてしまうのです。

また、リスフラン靭帯を損傷すると足関節の「背屈障害」、つまり足首が反れない状態になります。
リスフランをやっているかどうか判断する基準として私は「足首が反れるかどうか」を重要視します。
背屈障害が無ければ、また別の原因を探る事もあります。


もちろんボート選手とかでもリスフランを傷めている選手も多いですが、ビーチバレーの選手がリスフランを傷める原因の一つとして彼ら・彼女らの履物があると考えられます。

文字通り「ビーチ」でやるスポーツなので流石にクロックスを履いている選手は見かけませんでした。
クロックスを履いて「後ろ荷重」でビーチは歩けませんからね。
もちろん普通のシューズだとシューズ内に砂が入ってしまいます。

必然的に町で最近見掛けなくなった「ビーチサンダル」をほとんどの選手が履いていました。
それはそれで良いのですが、ただあの鼻緒に当たる部分がちょうどリスフランに被ってしまうのです。
靭帯というのも皮膚のちょっとした刺激で状態が悪化する事も多いのです。
ボート選手のリスフラン靭帯損傷のほとんどが艇のストレッチャーに装着しているシューズとの「相性」だと私は見ています。

あくまで想像ですが、どうもそれが正解の気がします。

蛇足ですが、リスフランに対するテーピング等のアプローチで「足底筋」の機能は回復しますが「後脛骨筋」は回復しません。
よって「後脛骨筋」に対しては更にテーピング等をする必要があります。



画像だと親指(母趾)と人差し指(2趾)の延長の中間に貼っている、向かっていちばん右のテープがリスフラン用です。


*あくまで個人の感想です
*効果には個人差があります。


楽水庵

 

 

ギックリ腰で大遠征に、戸田~水戸~会津 その解決策

こんにちは、「キネシオ ローイング インストラクター」(キネシオテーピング協会認定ボート競技専門指導員)
京都府長岡京市のスポーツ整体院 楽水庵の水谷です。

一昨日の昼に会津から戻ってきました。
今回は先ず21日に戸田で施術及び東工大・法政大ボート部のメンバーと勉強会<第1回>、
22日に水戸へ移動し、茨城大ボート部で講習会、
そしてそのまま猪苗代のホテルに移動し、23日に福島県会津(厳密には喜多方市内)で講習会、
という結構ハードな日程でした。

ところが、今月のインカレや翌週琵琶湖で開催された「全国市町村交流レガッタ」で多忙だったせいかその頃から少し腰にストレスが来ていました。



ブースをやっていると通常よりも多くの人に施術をしてそれだけ前屈みの姿勢を摂っている時間が長くなります。

そんな中先週水曜日に早朝エクササイズで久しぶりの種目をやったら、それが裏目に出て腰に凄くダメージが来ました。

これはヤバい!翌日夜には戸田へ出発しなければいけないのに。
という訳でいろいろテーピングをしましたが、まだ痛い。
オマケに木曜の昼間に少しぐらい大丈夫だろうと腰を回したりしたら、痛みがひどくなりました。

言い訳がましいですが、ひどい痛みになると主観が入ったり変に知識がある為に迷いが出てしまいます。
背中・腰へのテーピングも、自分で貼るので不正確ですし。

その状態で夜戸田に向け出発。
運転中はそれほどでもなかったのですが、休憩で車を降りて歩いたりしたら腰に響きました。
本当に泣きを入れて引き返そうかなと思ったくらいです。

いつもは足柄SAの温泉で仮眠・入浴して早朝出発するのですが、今回このようなギックリ腰で入浴はできません。
動くと腰に響くので動きも遅くなるので、行けるとこまで行こうと川崎市の港北PAまで行って車中泊しました。

その間に運転しながら、「ひょっとして左の胸鎖乳突筋と右前斜角筋にテーピングしてみたら?」と思い付きました。
皮膚・筋膜を誘導してみたら確かに楽になりそう。
そこで寝る前にその2箇所にテーピングしてみました。


3時間ほど車で寝てトイレで起き上がったところ、予想を上回る効果がありスッと動けました。
それよりも膀胱の方がヤバかったですね(笑)

そのまま戸田に行って上記の予定をこなしても若干左腰に違和感がある程度で支障はありませんでした。

大事を取って21日はエクササイズはしませんでしたが、翌日の朝からいつも通りエアー縄跳びや四股を再開。

それ以降は順調に水戸・会津での仕事を順調にこなせました。





会津での仕事が長引き、北陸道の冨山付近で車中泊して翌朝敦賀ジャンクションで北陸道を下りました。
そのまま湖西経由で帰る途中にお茶でも飲ませてもらって休憩しようとボート時代の大先輩の家に寄ったら、孫を抱き過ぎて1週間前から腰痛がひどいとの事。
「ちょうどええとこに来た、腰やってくれ」と言われ、休憩のつもりがまたお仕事になりました。

この先輩も施術していて後もう一押しが欲しいというところで胸鎖乳突筋にテーピングしたら、状態が一段と良くなりました。



その後お茶していて、「水谷君、大丈夫?疲れてない?」と夫婦揃って気遣ってくれましたが、あんた達が疲れさせたんですわ(笑)

それ以降、C3の反対側の腰の不具合には胸鎖乳突筋を結構貼るようにしています。
やはり貼ると腰がしっかりします。
胸鎖乳突筋を調整すると、同側の大腿直筋だけではなく大殿筋の機能も回復してくれると感じています。


特にひどいぎっくり腰の方は身体を動かすのが大層なので、まずこういうところからアプローチしてあげようと思っています。

*あくまで個人の感想です
*効果には個人差があります。


楽水庵

国体ビーチバレーボール競技のサポートに行きます

こんにちは、「キネシオ ローイング インストラクター」(キネシオテーピング協会認定ボート競技専門指導員)
京都府長岡京市のスポーツ整体院 楽水庵の水谷です。

あるご縁で9月9日~11日に福井県小浜市若狭の「鯉川シーサイドパーク」で開催される「福井国体ビーチバレーボール競技」のサポートをさせていただく事になりました。
私はインカレボート競技でブースをする為に9日はお連れさんにお願いし、10日・11日に行かせてもらいます。




ご縁は昨年夏に福井県美浜町で開催された「全中」全国中学生ボート選手権でありました。
この全中は福井国体のリハーサル大会を兼ねていました。

そこに今回ご縁のできた小浜市を含めいろんな国体各種競技が行われる市町村の担当の皆さんが視察に来られていました。
確かに小浜市の方々が私達のブースに来られ名刺を渡したのは覚えています。

加えて日本ビーチバレーボール連盟から救護班にテーピングができるスタッフの要望があったとかで、私達に打診が来ました。
それも正式スタッフとして。

愚痴はここではあまり書きたくないですが、インターハイでは2年連続で救護としてではなく「売店」としてやらざるを得ない状況だったので、この扱いは大変ありがたい事です。

加えてギャラは発生しないものの、交通費・宿泊日は全額出してもらいます。
もう一度インターハイでの愚痴を書きますが、「売店」扱いになるのでテント代(昨年は私が全額出しました。今回はキネシオテーピング協会東海支部が出しました)を払わされたのとは上下全然違います。

ビーチバレーボール競技のサポートは初めてですが、以前当院に通われていた女性がビーチもされていてお聴きしたところ、インドアに比べ衝撃は少ないものの砂浜で踏ん張らなければいけないので股関節等には負担が強いのでは、というアドバイスをいただきました。
確かにネット画像をチェックしていたら、確かにそういうところにテーピングしている選手が多いですね。

精一杯出場選手に良いプレーをしていただけるよう頑張る所存です。
加えて、インターハイ等でいつもブースに寄ってくれるM方高校の選手達に、時間が合えば帰りによってケアしてあげたいですね。


楽水庵

 

腓腹筋や腓骨筋の機能が低下している場合・・・

こんにちは、「キネシオ ローイング インストラクター」(キネシオテーピング協会認定ボート競技専門指導員)
京都府長岡京市のスポーツ整体院 楽水庵の水谷です。

最近見つけた傾向です。
下腿部、特にふくらはぎの筋肉の中で腓腹筋という一番表にある筋肉、
それに腓骨筋という外側の腓骨に沿って走っている筋肉、
この2つの筋肉の機能が同時に低下しているケースが良くあります。

今までは別々に調整していましたが、このケースのほとんどですが、
「足底方形筋(そくていほうけいきん)」という踵の中にある小さな筋肉に原因が見られました。


ですから、足底方形筋にアプローチするとこの上記2つの筋機能が回復するケースがかなりあります。



少しふくらはぎの具合が良くない時、踵の両側を挟み込むように土踏まずの方向に誘導してみてください。
ふくらはぎが軽く感じられるようなら足底方形筋が原因でしょう。

*あくまで個人の感想です
*効果には個人差があります。


楽水庵

大谷選手の肘内側側副靱帯、本当にピッチングで?

こんにちは、「キネシオ ローイング インストラクター」(キネシオテーピング協会認定ボート競技専門指導員)
京都府長岡京市のスポーツ整体院 楽水庵の水谷です。

エンゼルスの大谷 翔平選手が右肘内側側副靱帯部分断裂で故障者リストに入りましたね。
当面は「PRP注射」という自身から採取した血液の血漿分を内側側副靱帯に打ち、速やかな回復を目指すそうです。
確かヤンキースの田中将大投手もPRP注射をして復帰しています。

この治療法があるという事は、やはり靭帯にも血流があり、血流を促す事により組織の修復は促されるという事を証明しています。
これは前回の指の亜脱臼に対するアプローチ(リンク)と同じ根拠に立っていると言えます。

ただ、少し異なるのはPRP注射は打って安静にするのに対して、私のやっている靭帯へのアプローチは「ある程度動かしてもらった方が治りが早い」点です。

何故か?
関節が伸展時(この場合は肘)に内外とも側副靱帯は縮まなければいけません。
それが組織が損傷している為、本来縮まなければいけない靭帯に弛みが出ています。


PRP注射は靭帯に直接血漿分を打ちこんで組織の再修復を図ります。
私のテーピングはキネシオテープの特性ー縦には伸びるが横には伸びないーを使い(中には素材により縦横ともに伸びるものもある)、肘関節が進展した時の靭帯の弛みを「ロック」します。
下の画像のようにです。

20180610takahashi1.jpg20180610takahashi2.jpg
この方はソフトテニスをされていて、来院される1週間前にプレー中にかなり無理な体勢でバックハンドを打ってから右肘が痛くなったようです。
ストレステストや触診により肘内側側副靭帯が弛んでいるのが判明したので、弛みをロックするテープを貼りました。
内側だけではなく外側にも貼ります。
両方でバランスを取っているので、そうした方がより確実と思えるからです。
そうしておいて肘が安定したなら、無理のない範囲で肘関節の屈伸運動をする事で血流が上がります。
その恩恵で靭帯組織の修復がスピードアップされるのです。


また、この方は首の左C3神経が詰まるタイプです。
このタイプは右中斜角筋が機能低下しやすい。
中斜角筋の機能低下は、上腕三頭筋の機能低下を起こします。
大腿直筋の機能低下が膝の側副靱帯損傷を起こす要因になるのと同じです(リンク)
タイプによって肘を傷めやすい事はあるようです。
右利きで左C3神経が詰まっていると要注意でしょう。

加えて、肘の靭帯損傷している方は、それ以前に肩の靭帯(肩甲上腕靭帯等)を傷めている事が多いのです。
その為にピッチングなど振り下ろした際、胸と腕のリンクが切れている為に「手投げ」になっているので余計に肘に負担が掛かるのです。
テニスだと特にスマッシュやサービスの時に「腕が抜けそう」な感覚になります。

ですから、肘のトラブルの際はそこだけチェックするだけでは本当の解決にはなりません。
首・肩のチェックも必ずするべきです。
そうでないと単なる「対症療法」に終わってしまうのです。

最後に、大谷選手の靭帯損傷はピッチングが原因と考えれていますが、本当にそうでしょうか?
ソフトテニスの男性の例をもう一度考えてみましょう。
彼はバックハンドで肘を傷めました。
大谷選手は左打ちです。
ちょうどテニスで右打ちの人のバックハンドと同じ体勢ですね。
田中投手らだとピッチングが原因と特定できますが、大谷選手のように「二刀流」でバッティングも精力的に行っている選手の場合、ピッチングが原因と決めつけるのは少し乱暴な気がします。

ともあれ、大谷選手の早い復帰を期待します。
もちろん、無理のない復帰をです。

*あくまで個人の感想です
*効果には個人差があります。


楽水庵



バレーボール やっぱり多いな・・・小指の亜脱臼

こんにちは、「キネシオ ローイング インストラクター」(キネシオテーピング協会認定ボート競技専門指導員)
京都府長岡京市のスポーツ整体院 楽水庵の水谷です。

最近金曜日の夕方は長岡京市にある西山公園体育館に行き、長岡京市バレーボール協会が開いているバレーボール教室で、スポーツ障害等のケアでボランティアをさせてもらっています。
バレーボール教室を担当されている方が私と同様キネシオテーピング協会員で「手伝っていただけませんか」とお願いがあり、時間があれば行かせてもらっています。
幸か不幸か、最近金曜の夕方に時間があるので(笑)、毎週行っています。
相談に来られる方の悩みを聞いて、適切なアプローチで症状が軽減するテーピング、そして今後のアドバイス等をさせてもらっています。


一番多いのは膝です。
ただし、これも見た限りでは強力な外力が掛かってというようなものではなく、この図のように首のバランスの乱れから来る大腿直筋の筋低下が主たる原因です。

20180512gazou_knee.jpg


昨日来た小学生の男の子は右の脛に痛みがありましたが、原因はリスフランでした。
そしてリスフラン障害を起こした切っ掛けは、「新しい靴」。
新しい靴の、特に甲の部分がフィットしていないと案外リスフランを起こす気がします。



さて、ここからが今回の本題。

ママさんバレーをされている方々に圧倒的に多いのが、小指の第2関節(PIPと言います)の「亜脱臼」。
過去にボールに弾かれた時に傷めて、以後小指が真っ直ぐに伸びない状態です。


これは亜脱臼を起こした際に第2関節附近の外側側副靱帯、あるいは内側側副靭帯が弛んでしまっている事が原因です。
特に指を伸ばそうとした時に筋肉は指令を受けているのですが、靭帯が弛んでいるので筋肉が上手く作動しないのです
また必要以上に筋肉に負担が掛かるので痛みを感じます。
実は靭帯には「痛点」がないと言われていて、曲げたり伸ばしたりする際に痛みが出るのは筋肉の方と言われています。

一応皆さん整形外科等には行かれていたそうなのですが、改善が見られないので放置されていました。
そこで、こういうテープを貼りました。

20180609littlefinger1.jpg20180609littlefinger2.jpg これは第2関節附近の靭帯の弛みを「ロック」させます。
外側・内側どちらの側副靭帯も貼っておいた方がより効果が出ます。
内外どちらにも靭帯があるという事は、両方でバランスを取っているのですから。

これを貼ると、皆さんその場で指が真っ直ぐに伸びます。
後は貼りっぱなしにしておいて1ヶ月ぐらい「剥がれたら貼り直す」を繰り返すと、徐々に靭帯の修復が進むので以後テーピングしないでも大丈夫になる筈です。

*あくまで個人の感想です
*効果には個人差があります。


楽水庵





「第13回公開セミナー」盛況でした(^_^.)

こんにちは、「キネシオ ローイング インストラクター」(キネシオテーピング協会認定ボート競技専門指導員)
京都府長岡京市のスポーツ整体院 楽水庵の水谷です。

去る6月2日に延期していた第13回「公開セミナー」を開催しました。
本当は4月の予定だったのですが、常連メンバーの都合が付かないのと、5月は私自身が戸田へ行ったり熊本菊池のレースへ(前にも書きましたが、今回は漕ぎました!!)行ったりでなかなか日程が合わず6月までずれ込んだ次第です。

今回は名古屋からいつも身体のどこかに問題のある選手を連れてくる常連のN大トレーナーが不参加。
その代わりと言っては何ですが、あの「白い巨塔」の舞台となったO大医学部のボート部員が4名参加してくれました。

5回生の女子部員が当院に通っている縁もあり、2回生の部員を3名連れてきてくれました。

また、前日一緒に木屋町で飲んでいたH橋大OBの方が、T外大のOBの男性を伴って参加。
どうもT外大の方は1年ほど前から坐骨神経痛と診断された腰痛で苦しんでいて、全く漕げない状態だとの事。

いつもとはかなり違う構成でしたが、セミナー自体は通常通り。
参加メンバーの中からモデルを選び、ケーススタディでその人の診立てやアプローチを学んでもらいます。

20180602koukai1.jpg20180602koukai2.jpg
首のバランスはもちろん、最近私が見つけたボート選手の膝傷害へのアプローチ、それに常連で先天性股関節亜脱臼の症状がある人に対するアプローチ、という具合に進行していきました。

そして、最後にT外大OBの方へのアプローチ。
坐骨神経痛との事でしたが、脊柱起立筋群の一つである「胸最長筋」という筋肉が機能低下していたのと仙腸関節の動きが悪かったのが主な原因でした。

胸最長筋が機能低下すると、椅子から立ち上がる、車から下りてスッと立つという動作をする際に痛みや痺れを伴う症状が出ます。
じっと座っている時は案外大丈夫なので厄介です。
私も以前はこういう腰痛を何度も起こしていたので、この辛さはよく知っています。
かなり楽になり大阪市内にお住まいという事なのでしばらく通っていただきます。
再びボートを漕げる日もそんなに遠くないと思います。

今回初めて来てくれたO大医学部の学生達ですが、5回生の女子を除くとキネシオテーピングの効果を体験するのが今回初めて。
かなりのカルチャーショックだったようです。
彼ら・彼女らの学問のお役に立ったかどうかは疑問ですが、しっかり結果を出す私を間近で見て何か感じてもらえれば十分だと思います。
また機会があれば参加してくれるでしょう。

という訳で、なかなか賑やかなセミナーになりました。

次回第14回は、7月7日(土)17時からです。

*あくまで個人の感想です
*効果には個人差があります。

楽水庵


足首の捻挫やリスフラン障害の回復をより早くするのには?

こんにちは、「キネシオ ローイング インストラクター」(キネシオテーピング協会認定ボート競技専門指導員)
京都府長岡京市のスポーツ整体院 楽水庵の水谷です。

お蔭様で現在足関節の捻挫やリスフラン障害で靭帯が弛んでしまった方に対し有効なテーピングができていると自負しております。
問題は徐々にテーピングが剥がれても状態が良くなっていなければいけないのに、いつまでもテープが剥がれると痛みが再発するケースです。

この場合どこに問題があるのかをもう一度洗いださなければいけません。

股関節・膝関節等いろんな可能性がありますが、現時点で私は大きく2つあると考えています。

一つは、脛骨神経の流れが悪く、その為に末梢までの血流が阻害され、また皮膚・筋膜の流れも阻害されている可能性です。
モートン病でもそうですが、脛骨神経が詰まっていると末梢の方に痺れを起こす事が多いです。
私自身も左下腿部に痺れや嫌な感覚が出る事が結構あります。
これに関しては脛骨神経を膝窩(膝の裏)で圧迫している膝窩筋の状態をテーピングで良くすると改善する可能性が高いです。

もう一つは、膝の状態です。
この間ボート選手に多い膝の傷め方(リンク)というのを紹介しました。
ボート選手はどちらかというと膝の半月板の外側と、それに伴い内側側副靱帯が弛んでしまうという事を書きました。

しかし、他のスポーツをされている・されていた方には、その反対のパターンが出ている事もあります。
つまり、半月板の内側を傷め、その為に膝蓋骨が内に引きずられる為に外側側副靱帯が弛んでしまうというパターンです。
こういう場合も膝のアライメントが狂いやすいので足首の内側や外側に余分な負担が掛かり、その為に足関節の回復が遅れるという事が結構あります。

通っていただいている20代男性もそのパターンでした。
今はスポーツはされていませんが、高校時代陸上競技の跳躍種目をしていて試合前に足首を捻挫しました。
結構重度の捻挫だったそうなのですが、顧問に促され試合に強行出場し、以後全身のバランスが乱れたそうです。

だいぶ全身に渡り改善はしてきているのですが、まだ右足首に少し不安が残っていて母趾で踏ん張れないと言っておられました。
足関節のゆるい靭帯や母趾に掛かる筋機能は全てチェックしましたが正常。
そこで膝をチェックすると半月板の内側と外側側副靱帯を傷めていました。

20180602inaba.jpg

テーピングで機能を正常化すると、しっかり母趾で踏ん張れるようになりました。
膝の横の丸いテープと膝蓋骨をY字で包んでいるテープがそうです。

このアプローチを続けていくと、やがてテーピングなしでもしっかりする筈です。
また、「逆も真なり」で膝がなかなか良くならない場合は足関節もしっかりチェックする必要があります。
膝関節は股関節と足関節の板挟みになっている箇所ですので。

*あくまで個人の感想です
*効果には個人差があります。


楽水庵







その原因は梨状筋ではないかも?

こんにちは、「キネシオ ローイング インストラクター」(キネシオテーピング協会認定ボート競技専門指導員)
京都府長岡京市のスポーツ整体院 楽水庵の水谷です。

最近施術して判ってきた事があります。
臀部の問題、特に股関節の外旋に問題がある場合です。
膝の内側が痛い場合などは、この股関節の外旋筋の機能が低下している事が多いのです。

従来は「梨状筋症候群」という言葉がある通り、梨状筋に問題があると判断していました。
いわゆる「坐骨神経痛」も梨状筋の筋低下と判断する事が多かったと思います。

しかし、よくよく調べてみると本当に問題は梨状筋にあるのではなく、その近くにある「閉鎖筋・双子筋・大腿方形筋」という梨状筋と同様に股関節を外旋させる機能を持つ筋肉にあると考えています。


denbu_gaisen.jpg

もちろん梨状筋に問題のある方もおられます。
その場合の見分け方も私なりにあります。
梨状筋と足裏にある母趾内転筋はリンクしています。
ですから、梨状筋の筋低下があれば母趾内転筋も同様に筋低下します。

テスト方法としては、母趾と2趾(人差し指)の間に手の指を入れ2趾と反対方向に力を入れ、それに対し母趾が抵抗できるかどうかをチェックしてみます。
これで抵抗できるのなら、問題は梨状筋ではない可能性があります。

では、梨状筋ではないとして他の閉鎖筋・双子筋・大腿方形筋、そのどれに問題があるのかを、見分けるのか?
これは結構難しいですね。
全て大転子(外側にある大腿骨の付け根)方向に繋がっています。

私なりの見分け方としては、とりあえず梨状筋のテストの形を取ってみて、梨状筋やその他の外旋筋の皮膚・筋膜の動きを指で探っていきます。
お越しになられる皆さんにいつも言っている事ですが、「答えは身体が知っている」のです。
機能低下している筋肉の皮膚・筋膜が楽になる方向を教えてくれます。
こちらとしては、それがどこかを探せばよいだけなのです。

私も「筋低下」と書きますが、実は筋肉自体は弱っている事がほとんどありません。
では何故筋力が出せないのかというと、上の組織である皮膚・筋膜の動きに制限が掛かっているからなのです。
その制限を取り除いてあげると、筋肉本来の力が出るようになるのです。

この探し方はある程度熟練を要しますが、前述したように「身体の声」を素直に聞けば良いだけなのです。
そうすれば、本当の原因の箇所を見つける事ができます。
統計を取っている訳だはないので確実ではありませんが、私の印象では外旋筋の中では「大腿方形筋」の筋低下が一番多いと感じています。

*あくまで個人の感想です
*効果には個人差があります。

楽水庵


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