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楽水庵ブログ 原因が判れば結果も!京都 楽水庵の痺れブログ: 2017年6月

利き手親指の傷め方次第で痺れを助長する事も

こんにちは、楽水庵です。

以前に手首を屈曲した際に手首周辺に痺れを起こした男性に、胸鎖乳突筋や中斜角筋のアプローチをすると症状が改善した事を書きました(リンクあり)。

その男性ですが前回から2週間後に来られ、かなり症状は良くなっているがまだ時折少し痺れが出ると言われました。
前回のアプローチ自体は良かったと感じているので、今回も前回と同様に、そして肩甲下筋のリリース(リンクあり)もしっかりと行いました。

これでだいぶ状態は良くなっていると判断したのですが、前腕の回外筋や腕橈骨筋をリリースをしている際に痛みが出ました。
これらの筋肉は上腕二頭筋を緩めると良くなるのですが、今回の場合は上腕二頭筋は良い状態だったので、どうも違うようです。
試しに円回内筋や腕橈骨筋にテーピングをしてみましたが、あまり改善はできず。

そこで、今度は親指に注目しました。
前に何回か書いていますが、親指、特に利き手の親指というのは酷使されています。
私などは仕事のせいか、左右どちらも傷め、それが筋膜の関係で首の張りに繋がって大変だった時期もあります。
主な原因は、親指を反らしてグッと何かを押したりする動作のようですね。
これによって親指の靭帯と母指対立筋を傷めます。

母指対立筋とは、平たく言えば親指と他の4本の指を「くっつける」筋肉です。
人差し指とはあまり関係ないですが、中指~小指と離れた指になるほど親指と指先の腹を合わせ辛かったら、ほぼ母指対立筋を傷めています。
そして、母指対立筋のテーピングと一緒に母指の根本の関節(MP関節と言う)の内外側副靱帯にテーピングすると効果は更に上がります。
母指対立筋テープだけだと中指・薬指とは楽だけど小指はまだ少し辛い、といった感じですが母指MP靭帯テープを貼ると小指とも楽に合わせられます。

my_thumb1.jpgmy_thumb2.jpg
他にも親指のトラブルはありますが、ほとんどの方に起こっている症状はこれです。
そして、ここを改善すると前腕の筋肉も正常に動くようになります。
この男性のように痺れが出やすい方も、かなり症状が出にくいようになっていきます。
よく言うのですが、痺れが出やすい処とは骨格や筋肉の付き方によってある程度決まると思います。
ですからある程度はウィークポイントなのは間違いないでしょう。
それでも、しっかりと状態をチェックして「整える」事によってかなり良い状態にする事は十分可能だと思っています。

楽水庵


両方の掌に痺れ

こんにちは、楽水庵です。

元々右上腕がダル痛かったり、右中指の痺れがあったりして通っておられる男性ですが、今回は両方の掌に軽い痺れを感じると来院された際に言われました。

斜角筋、特に中斜角筋の問題が一番考えられるのですが、とりあえずは肩甲下筋からアプローチしてみましょうと説明してリリースしてみました。
前にも書きましたが、肩甲下筋を先ず緩めると腕全体や首・肩もかなり楽になるそうです
「なるそうです」としか書けないのは、私はリリースするだけで自分自身にセルフリリースをするテクニックをまだ開発していないからです。

この男性に肩甲下筋のリリースをしてみた結果、掌の痺れは収まりました。
それ以外に右人差し指に少し痺れがありましたが、前斜角筋のテーピングとリリースだ解消しました。

掌に痺れが出ている全ての方が肩甲下筋のリリースで症状が改善するかどうかは判りませんが、少なくともこのリリースにより腕の疲れとかはかなり軽減するので、先ずリリースしてそれでも痺れが残っているのなら他の原因を探っても良いのではないかと思います。

先ほども書きましたが、セルフリリースを含めてもっと肩甲下筋のリリースの精度を上げる、そしてリリース時の痛みを軽減してあげる事も追及していかなければいけません。


楽水庵

胸鎖乳突筋と中斜角筋及び上腕三頭筋の繋がり、時に痺れも

こんにちは、楽水庵です。

以前寝癖等により首の筋肉が機能低下するとこういう症状になると書いた事があります。
今回はそれの改訂版とも言えるものになります。

それは胸鎖乳突筋を傷めている側は、一緒に中斜角筋も傷めているという事です。
胸鎖乳突筋の機能に同側への側屈がありますが、これは中斜角筋と同じ機能です。
おそらくこれで中斜角筋も傷めてしまうのではないでしょうか。
また、中斜角筋を傷めると上腕三頭筋に力が入らなくなります。
これが時として痺れを起こす要因にもなります。

先週の事です。
元々右手全体の痺れが出てお仕事を休まれていて当院にお越しになられた男性。
順調に回復し、早々に仕事に復帰されたのですが、ここ最近右手首を屈曲すると手首周辺に痺れが出ると訴えられました。

最初は手根管が詰まっているのかな?と思いましたが、そうではなさそう。
手首を屈曲した状態という事は、上腕三頭筋が伸ばされた状態なのでチェックしてみると陽性でした。
そこで上腕三頭筋の筋膜を誘導して機能が回復するかどうか診たのですが、それだけでは回復できず。
ひょっとしたら、という事で中斜角筋をテストしてみると陽性。
そこで中斜角筋にテーピングして再度上腕三頭筋をテストしてみると正常になり、手首を屈曲した時の痺れも治まりました。
上腕三頭筋は肘頭を跨いでいて、なおかつ肘頭には神経が集中しています。
おそらくここが刺激されて痺れが出たものと思われます。


それから来られる皆さんの、胸鎖乳突筋の弱っている側の中斜角筋をテストしてみると、果たして全員陽性でした。
同側の上腕三頭筋も同様でした。

面白いもので、斜角筋は前・中・後と3つありますが、前斜角筋・後斜角筋は反対側に陽性が出て中斜角筋は陰性です。
ただ、何故だかは判りませんがC3神経は詰まっています。

こういうパターンは皆さんお持ちで、変形性膝関節症の方でも同様です。
膝だけアプローチしても良い結果は出ません。
やはり首から調整していった方が楽になられます。

という訳で、以前のパターンの修正版をアップしておきます。

pattern1.jpg


楽水庵







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