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楽水庵ブログ 京都のスポーツ整体院 楽水庵のコンディショニングブログ: 2015年12月

仙椎3番のアプローチで胃痛・吐き気が減少

こんにちは、乙訓地区長岡京市のスポーツ整体院 楽水庵です。

今朝来られた30代の女性。
昨日から胃が痛く夕食をとれなかったとの事。
吐き気もあります。

腹部を触ってみると、かなり皮膚が突っ張っていて誘導しても痛みは減りません。
下腹部を揺らすと気持ち良いとの事。

そうすると、これは仙骨の神経の働きが低下し、(おそらく)卵管が詰まっているのではという推測をしてみて、仙椎3番の神経支配領域の触診テストをしてみると、右に陽性が出ました。
そこでπテープを貼っってみると胃の痛みは減少。
さらに梨状筋の『促通と抑制』を利用したテーピングで骨盤のアライメント調整をしてみると、更に楽に。
その上で腹横筋テーピングをすると、ほとんど痛みは消えました。

もちろん、全ての胃痛がこのやり方で解消するとは言いません。
ただ、筋肉にも言えるのですが、胃が痛いからといって胃自体に問題があるとも言い切れないのです。

胃も筋肉でできており、筋膜で覆われています。
そうした筋膜の動きで、どこか他の部位の問題が胃の痛みで出てくる、という可能性も十分考える必要があります。
上に挙げたやり方で胃が楽になるのなら、それは『胃』本体の問題ではないでしょう。
ただ、元々弱い、というのは関係あるかも知れませんが。

楽水庵

内転筋とハムストリングの張りが・・・フルマラソンを走られた女性その2

京都府長岡京市のスポーツ整体院 楽水庵です。
スポーツ障害や痺れに対応した施術を行っております。

前回はフルマラソンを走った女性がゴール前に手の痺れが出た事を取り上げました(リンク参照)。
今回もその女性のケースですが、今回だけではなく毎回レースの度に内転筋とハムストリングが結構張ってしまうそうです。

内転筋とハムストリングが張るという事は、S2の神経が詰まっている可能性があります。
両方とも3趾の筋肉テストをすると陽性で、予想通り左右共にS2の詰りが認められました。

前回のC7もそうですが、レース2日前にチェックした際には問題がありませんでした。
これも走っている間にフォーム等で徐々に圧迫を受けたと思われます。
痺れこそ出ていませんが、これも一種の坐骨神経痛と考えても良いのではと感じます。

S2の神経の通りを良くするπテープを貼った処、3趾の筋機能は回復、内転筋・ハムストリングの張りもかなり解消しました。

これもランニングフォームの改善も考慮に入れる必要がありますが、C7同様走っている間に圧迫を受けるのが予想されるのなら、予めπテープを貼って予防しておくのも良いかも知れません。
大層なテーピングは考えものですが、小さなπテープを予防的に貼付するぐらいでしたら問題ないでしょう。

楽水庵




前屈しにくい男性、主訴は左臀部だが・・・

スポーツ障害等の解決を目指す、京都府長岡京市のスポーツ整体院 楽水庵です。

腰痛等の症状に対しても様々なアプローチを行っております。
腰痛といっても、原因は痛みの感じるところとは決して限りません。
意外な個所に問題があり、その為に腰のその部分に痛みが出る事も多くあります。
それは、首(頚椎)の場合もありますし、胸椎・大腿部・下腿部等、様々なケースが考えられます。

以前にも自戒として、「木を見て森を見ず」みたいな近視眼的アプローチは決して良い結果をもたらさないと書きました。
キネシオテーピングをするにしても、そういう場合は貼り増しの連続で、幸運にもその場で痛みの軽減があったとしても数時間後・数日後に状態が却って悪化する可能性もあるのです。
まさに「恥の上塗り」になってしまいます。

そうならない為にも、必要最小限のアプローチで本当の原因を見つけてあげる事が重要なのです。
ですから最近では、まずニュートラルな状態に戻して、その後どこに本当の原因があるのかを見つけるようにしています。

さて、30代の男性のケースです。
以前腰痛でしばらく通われていましたが、かなり良くなったのでメンテナンスで1ヶ月か2ヶ月に一度メンテナンスに来てもらう程度だったのですが、しばらく来られないうちにまた腰痛が再発して来られました。

以前と同様に左臀部にある痛みですが、今回のものはかなり症状が重く、前屈がほとんどできないし前屈しようとすると引っ掛かったように制限が掛かります。
本人曰く、「前屈しようとする気が起こらない」ものでした。

数回通っていただいていますが、中殿筋や仙腸関節の調整はもちろん、頚部等も含めた全身のチェックをしても、「腰は軽いがまだ痛い、前屈すると引っ掛かる」状態が続いていました。

ところが、今回念の為に胸椎のチェックをしていると、2箇所多裂筋という脊柱を守っている深層筋の弱っていました。
そこで多裂筋のテーピング(少し貼るだけ)を行ったところ、その後前屈すると引っ掛かりもなく痛みもかなり解消していました(*^。^*)

実は、多裂筋を少し貼る前に胸最長筋が良くないのは判明していたので、それに対するアプローチも行ったのですが、それだけでは効果が出ていませんでした。
この男性の関連痛をみると、まさに胸最長筋のものだったのですが、胸最長筋の機能は回復していても先ほど書いたように前屈や痛みで変化がなかったのです。

ただ、胸最長筋の筋肉テストはうつ伏せで上半身をテストする側に捻って行います。
これはあくまで胸最長筋を収縮させた状態です。
しかし、前屈は胸最長筋が緩まなければできません。
その緩む時に多裂筋が胸最長筋に悪さをして、その為に胸最長筋が緩み辛くなり、その為に胸最長筋の関連痛が起こった、推測されます。

まだまだ私が未熟なせいなのかも知れませんが、こういう腰痛の場合は本当に腰だけのアプローチでは解決できないと感じます。

楽水庵

「内転筋が硬い、ひょっとして腸脛靭帯かも?」

京都府長岡京市のスポーツ整体院 楽水庵です。

キネシオテーピング協会認定療法家・指導員ですので、やはりコンディショニングに関しては全身のスクーリニングを行います。
また最近は、一度その方の状態をできるだけ「ニュートラルな状態にしてから必要な事を行う」というスタイルにしています。

そして、「本当にそこなのか?」と常に痛みや可動域制限の出ている個所のみならず、それと拮抗している部分も必ずチェックしなければいけません。

ソフトテニスをされている50代女性。
当初はアキレス腱痛で、それこそ足を引きずって来られていました。
アキレス腱は今でも強めに押さえると少し痛みは出ますが、かなり良くなってきました。
また、途中で左足中指にモートン病と思われる嫌な痺れが出ていましたが、それも現在では軽い違和感程度になっています。

その方のチェックを行っている際に、左内転筋近位にかなりの張りが見られました。
この場合、この内転筋に制限を掛けているのは何か?を見つけなければいけません。

一番先に考えられるのは、当該の内転筋。
また内転筋近位の張りがある場合は、腰椎1番の神経障害も考慮しなければいけません。
その場合、大腰筋もチェックする必要があります。
ただ、その時のこの方には当て嵌まりませんでした。

次に中殿筋等の股関節の外側にある筋肉。
これも内転筋に制限を掛けますが、これも当て嵌まらず。

最後に見つかったのが、腸脛靭帯遠位。
これが大腿部をクロスして内転筋に制限を掛けていたのが判明しました。

実は腸脛靭帯遠位にはπテープを貼って既に調整していたのですが、それでは物足らなかった模様。
そこで2.5㎝のスリットテープに置き換えました。

そして、もう一度チェックすると内転筋の張りは解消しました。

単体で働く筋肉は滅多にありません。
ほとんどがどこかと連動しています。
「陰と陽」みたいな関係になっています。

ですから、最近は「本当にそこか?」と自問自答しながらやるようにしています。
面倒かも知れませんが、それがまた私を進歩させてくれているような気がしてなりません。

楽水庵

利き手の違いによる皮膚・筋膜の流れの左右差

こんにちは、アスリートのスポーツ障害やコンディショニングも手掛けている、京都府長岡京市のスポーツ整体院 楽水庵です。
私はキネシオテーピング協会認定療法家・指導員でもありますので、キネシオテーピングを用いた施術も結構行います。

ただ、別に必ずしも何でもかんでもキネシオテーピング、とは思っておりません。
最近お越しになった方に教える「骨盤のアライメント調整」などは手技だけにしています。
起床時・就寝時に1分ほどするだけで整えられるのなら、わざわざ貼る必要はないと思っています。

また、方法は何でも良いのです。
その方のその箇所の、その時の状態によって決めれば良いのです。
だから、テーピングだけの事もありますし、時によってはテーピングにヒットマッサーを用いて「筋スラッキング」もする事があるし、更に「筋肉・筋膜リリース」を加える事もあります。
最近テレビで「筋膜リリース」という言葉が流行っているようですが、筋膜リリースをするかどうかはケース・バイ・ケースだと思います。
重要なのは、その人の、その箇所の、その時の状態がどうなっているのかをしっかり把握できているかどうか、です。
それに合致すれば方法は何でも良いのでは、と私が教えを乞うた方も言われていましたし、私もその通りだと思います。
「最初に方法ありき」ではないのです。

さて、最近全身の調整をしていて、やはり利き手によって皮膚・筋膜の流れに異なる、のがハッキリ判ってきました。
「骨盤のアライメント調整」をしてから股関節のチェックをすると、右利きの方の多くが右縫工筋と左大腿筋膜張筋及び腸脛靭帯の機能が弱っています。
弛緩ではなく拘縮しています。
ですので、「抑制」テープを貼ります。抑制とは筋肉の停止方向に皮膚・筋膜を誘導するものです。

昨日も来られた方が全員、右縫工筋に左大腿筋膜張筋及び腸脛靭帯の拘縮がありました。
そして、全員右利きでした。
一度左利きの方はどうかと考えていた矢先に左利きの方がお越しになりました。
正確に言うと、この方は右利きなのですが、子供の時から右親指にトラブルがあったので、細かい作業は右、力仕事は左でされています。
予想通り結果は右利きの反対、右大腿筋膜張筋及び腸脛靭帯に左縫工筋の機能低下がありました。

その力仕事をどちらでする、というのがミソのようです。
椅子に座って少し遠くの重い物を引き寄せようとすると(右利きの場合)、右下肢は少し外旋させで股関節・膝関節共に使おうとします。
これは縫工筋を使っている証拠です。
逆に左下肢は股関節を内旋させ踏ん張ろうとします。
大腿筋膜張筋を使っています。
この習慣が何か関係している気がしてなりません。

他にも、広背筋なども利き手とそうでない方の皮膚・筋膜の流れは正反対です。
先ほどの方が何故左を使われるかの判ったのかというと、右広背筋の調整をしている時に流れが右利きの人と反対だったからです。
右利きの場合広背筋は、右は促通方向に、左は抑制方向に調整します。
何故?というと前にある物を取ろうとして右広背筋は伸ばされる事が多いからです。
逆に左は右広背筋が伸びようとして脊柱を回旋した際に拘縮される事が多いようです。

こういう事を理解しながら施術していくと、本当に少しのテーピング等で効果が出ます。
「最小限の刺激で最大限の効果」を目指していきます。

楽水庵



マラソン大会に出られる女性、左足をつった原因は?

スポーツ障害解消を目指す、京都府長岡京市のスポーツ整体院 楽水庵です。

当院に通われている女性ですが、目前に迫ってきているマラソン大会を目指して走っておられる際に左足をつってしまいました。
その事をたまたま耳にしていたので、本人が来られた時に聞いてみると「新しいシューズを履くとインソールの形が違うせいか母趾が踏ん張れない」との事。

母趾が踏ん張れない原因としては腰椎5番からの神経障害等も考えられますが、一番腑に落ちるのが足底筋。

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この筋肉は母趾を踏ん張る時に使われます。
試しに足底筋のテストをしてみると、推測通り機能が低下していました。

では、何故新しいシューズの時に起こるのか?という疑問には、「インソールの形が違う為に、新しいシューズだと皮膚・筋膜が圧迫されて余計に足底筋の機能が損なわれてしまう」という推測が成り立ちます。

下腿部をテーピングで調整したので、その状態だと新しいシューズで走っても問題はないでしょう。
レース直前に調整に来られるので、もう一度しっかりチェックさせてもらおうと思っています。

楽水庵

仙腸関節下部の動きを良くするには・・・仙椎4番も関係

京都府長岡京市のスポーツ整体院 楽水庵です。
アスリートのスポーツ障害を始め、身体の様々な痛みやお悩みに対応させていただいております。

寒くなってきたいるのもありますが、来られている方で仙腸関節の動きが良くない方が結構おられます。
以前のブログ(リンク参照)で仙腸関節上部の動きが良くない方は、縫工筋の機能低下がその原因の一つと書きました。
他にも、大腿筋膜張筋等の機能低下もあります。
その原因を取り除いてから仙腸関節をほぐすと凄く効果的です。

今回は、同じ仙腸関節でも下の方で、症状が重くなる(詰まりが強くなる)と「仙結節靭帯炎」と言われます。
女性なら陰部が痛くなったりしますし、鼠蹊部が詰まった感覚になったりします。
鼠蹊部が詰まったからといって無理に押したりするのは危険です。
鼠蹊部はリンパ節なので、無理な圧迫はリンパ節を(大袈裟に書けば)潰してしまう事があるからです。

リンパ節の事はさておき、仙腸関節下部の詰りと関係しているものは何でしょうか?
大殿筋の状態が良くないから起こしている方もおられます。
それ以外では、下のような原因でなっている方が多いようです。

仙腸関節下部の近くには、双子筋(そうしきん)・閉鎖筋と呼ばれる筋肉が走っています。
双子筋・閉鎖筋はそれぞれ「上・下」、「外・内」と分かれているようですが、ここではそれは度外視します。
この双子筋・閉鎖筋は、梨状筋と同じく主に「股関節」を外旋させる作用を持っています。
そして、この双子筋・閉鎖筋が走っている処に、例の仙結節靭帯もあります。

これらをほぐすと仙腸関節下部の動きは非常に良くなります。
ただ、この辺りが硬くなっている人は結構な硬さになっていて。手で押したりすると非常に痛がられます。
以前はそれでも無理に押していたのですが、最近はデルマトームから判断して「仙椎4番を刺激すればほぐれるのでは」と考えて仙椎4番へアクティベータを打ったり、そこから神経の流れている方向の皮膚をテラ鉱石で『カッサ』を掛けたりしています。
それでもまだ硬いと判断した場合はπテープを貼ります。

そうすると今まで押して硬さを感じていた箇所が急に柔らかくなり、仙腸関節下部をほぐすと先ほどとは打って変わってスムーズに動いてくれるようになります。

前にも書きましたが、仙腸関節をほぐすには激しいマッサージやカイロプラクティックでいうところの「スラスト」は必要ありません。
仙腸関節の詰りを起こしている原因を先に取り除いてあげるだけで、ほとんどの仙腸関節炎は改善するでしょう。
仙腸関節の詰りは「結果」だと思います。
結果であるなら、先ず原因を解決しなければいつまで経っても同じ結果がやってくる筈です。

仙腸関節の動きを良くするエクササイズとしては、うつ伏せで膝を曲げ股関節を外旋・内旋させるものなどがあります。
私も施術で取り入れています。
私も左仙腸関節の動きが右のそれと比べ良くなく、左股関節の外旋・内旋をすると明らかに右よりも円が小さくなっていました。
左仙椎4番にπテープを貼ってからは円が大きく描けるようになっているようです。
後、四股なども非常に良いでしょう。
ただ、毎度書きますが、正確に四股を踏むのはかなり難しいものです。
まず、最初に書いたエクササイズをする方がお奨めです。
ランナーの方とかも、前にしか股関節を動かさない動きなので、走っている間に股関節の筋肉バランスが崩れてきて仙腸関節が詰まりやすくなります。
クールダウン代わりに先ほどの外旋・内旋運動をされるのも良いでしょう。

楽水庵




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