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楽水庵の施術について
一番最初に、できるだけ『ニュートラルな状態』に戻してから、特に頸椎1番
ただ、ご覧になった後でもまだまだ皆さんに馴染みのない療法なので、「本当に?」という不信感や胡散臭さは正直残ると思います。当然です。
ただ、どういう方法を選択するにせよ、大前提があります。
それは、まず身体の状態をできるだけ『ニュートラル』な状態にしてからチェックして、対策をとる事です。
そうでないと、本当の問題が見えてこないのです。
よって、表面的な問題ばかり解決してしまう形になり、本質が見えてこないような結果になってしまう恐れもあるのです。
以前は骨盤の歪みを先ずチェックしていましたが、最近ではズバリ「頸椎1番の傾き」を見ています。
この頚椎1番が傾いていると、骨盤(仙骨)も傾いています。
頚椎1番と腰椎5番がリンクしているからです。
それをどこで見るか?
「目」や「耳」の高さです。
よく観察していると、多くの人が目や耳の高さが左右異なっています。
そして、下がっている方の頸椎1番が下に傾いている事が多いのです。
この男性のような状態です。
また頸椎1番と腰椎5番がリンクしているせいで、L5神経と呼ばれる足のスネを通っている神経が圧迫されています。
足の親指(母趾)にも力が入りません。
この状態が続くと、下に傾いている方の半身に「力が入らない・痛みが出る・違和感が出る」等の不定愁訴、またC1と呼ばれる頚椎1番の上から出ている神経も圧迫されている事が多いので、自律神経にも影響を与えます。
断言はできませんが、鬱症状の方も原因はここから出ている事も多いと思われます。
そこで、私はリンクしている腰椎5番にアプローチします。
こういうテープを貼ります。
本当に、ここから始まっていくのです。
チェックをしながら全身バランスの調整、特に首・腰の神経等
そして、チェックをしながら調整していきます。
上の頚椎1番も大事ですが、現在最優先しているのが『首の調整で全身のバランスを整えていく』事です。
頚椎から出ている神経は8本ありますが、そのうち特にC3神経が詰まると下図にあるように全身の筋機能等に様々な影響を与えます。
私が診ている限りですが、私自身を含めてノーマル状態で全く左右均等に整っている人はいません。
それはトップアスリートでもそうなのです。
彼ら・彼女らは少々バランスが整っていなくても、培ってきたポテンシャルが高い為に我々よりもパフォーマンスを出せるのです。
今、仮にあなたが左のC3神経が詰まっているとしましょう。
すると、あなたは左の小指に力が入りにくい、
左鎖骨の外側の動きが悪い、
右肘の感覚が左に比べ鈍い・両肘をテーブルや椅子の肘当てに当てた時、右肘にいやな感覚がある、
両太ももの前面を叩いた時に、右の方の感覚が鈍い、片脚ずつ膝を伸ばしたら右が左に比べ膝上に力が入り辛い、
などの減少が出ている可能性が非常に高い、というか私の臨床体験では100%出ています。
これを、π(パイ)テープという小さな丸いテープで調整します。
このテープ1枚を然るべきところにちゃんと貼れば、上に書いた現象は「ほぼ」解消します。
「ほぼ」と書いたのは、他にも調整しなければ完全に左右が揃う事がないからです。
しかし、手始めにする調整としては絶対に必要なものです。
例えば、膝の片側(この場合なら右膝)に痛みがあるとします。
この場合は、もう一度上の図を見ていただいたら関連があると判明します。
左C3神経が詰まっている為に、右の胸鎖乳突筋という首の筋機能が低下し、それが全身の筋膜の流れの為に右太腿の前面にある大腿直筋の機能低下を起こしている、という事がお判りになるでしょう。
大腿直筋は膝蓋骨(膝のお皿)の下にまで伸びているので、この筋機能が低下していると膝にストレスが溜まり、引いては膝痛を起こす可能性が高いのです。
ですから、単に「膝が痛い」から膝周りを調整するだけでは駄目なのです。
大腿直筋の調整を加えてもまだ不十分です。
首から調整して、更に股関節等も調整して初めて膝の状態は改善していきます。
腰では、まず腰椎や仙椎の神経が詰まっていないかチェックします。
その際の一番大事にしているのは、「仰向けになって反り腰になっていないか」、腰が浮いていないかを重視します。
仰向けで反り腰になっている場合、そのほとんどが仙椎のどこかの神経が詰まっています。
大まかに区分すると、腰椎5番神経だと母趾(足の親指)
仙椎1番神経だと小趾(足の小指)
仙椎2番神経だと3趾(足の中指)
に力が入りにくくなります。
ほとんどが両側ともにそういう現象になります。
この場合は、椎間板が詰まっている(ヘルニアかどうかまでは私には判断できません)可能性が高くなります。
なお、仙椎3番神経は足趾には影響はないのですが、恥骨周辺の皮膚感覚が鈍くなり鼠蹊部(いわゆる「コマネチ」)が詰まります。
これは特に女性特有の症状と非常に密接な関係があり、ここの詰りを解消する事でその特有の症状が緩和されます。
上の症状には、下の写真のようなジェルフィッシュテープを貼ります。
上に挙げた現象が解消し、ほとんどの方が腰が楽になられます。
もっと簡易にπテープを貼る方法もあります。
これは、セルフで貼らなければいけない場合などにアドバイスさせていただいております。
ボート選手は、腰椎4-5番間のヘルニアをよく発症しますが、相違選手達にも非常に有効です。
他にも、C3神経の詰りによって起こるであろうパターンを想定し、チェックを重ね調整していきます。
その他にも大事なのが、足部です。
特に女性ですが、「捻挫した覚えがない」のに足首がグラグラしている方が結構おられます。
これは下のような立ち方をしている事が原因です。
知らず知らずのうちに足首の靭帯が弛んでしまっているのです。
このような状態でハードトレーニングとかをすると、元々アンバランスな経ち方をしているのに更に負荷が掛かってしまうので怪我のリスクが高くなります。
左足首に問題がある場合、その人は普段経っている時に知らず知らず右に体重を掛ける傾向があるので、それもチェックさせてもらいます。
そういう状態をテーピングで調整していきます。
テーピングするとこれだけ階段の上り方が変わります(動画リンク)
こういう様々な現象をチェックしながら、原因を探りながら調整させていただきます。
『筋膜リリース』、顎の調整、頭蓋仙骨療法等
写真は頭蓋仙骨療法という頭蓋骨の筋肉等をほぐす施術です。
これをすると頭が非常に楽になり、偏頭痛や眼精疲労の方にとても喜ばれます。
「頭がスッキリする」「頭の重さを感じなくなった」「目がクッキリ見える」等の感想を下さいます(感想には個人差があります)。
ただ頭、特に後頭部や側頭部の張りのきつい方には少し痛いです(これも最新の筋膜リリースで更にほぐれるようになりました)。
ですが以前に受けた方は、必ず「やって」とリクエストされます(笑) 終えた後のスッキリ感が良いそうです。
またこの頭蓋仙骨療法は、その名の通り脊椎の骨髄液の流れも整えてくれますので、結果的に腰も楽になります。
それから首をほぐしていき、顎関節に問題のある方は施術させていただきます。
顎関節の治療は直接手技でやっていきますが、その前段階で頚部の張りがあると効果が薄いのです。
口が開けやすく、また顔の筋肉が動きやすくなり、施術が終わった後は本当に皆さん晴れ晴れとした顔をなさいます。
ただ、最近はいきなり頭の施術に入る事は滅多にありません。
と言うのは、ほとんどの皆さんが頭や顎関節だけに問題があるだけではないからです。
多くの方が首や肩関節周りの張りがあり、そしてこれが大事ですが、自覚症状のある無しに関わらず腰に問題があります。
自分も最近までは、まず頭からといった順で施術しておりましたが、首・肩・腰等全身の調整をしっかりした方が顎が開きやすくなる、顔の筋肉が動かしやすくなっていると確信していますので、全身のチェック・調整を必ず行っております。
そして、それから首や肩関節周りの施術をして、最後に頭や顎関節をすると良い効果をもたらすと考えております。
そういう訳で、特に初めて来られた方にはしっかり時間をいただいてさせていただくようにしております。
お忙しい中申し訳ありませんが、そういう形でしっかり検査をして全身を調整すると、本当に楽になっていただけます。
さて、上にも書いておりましたが、最近徒手療法で主に行っているのは、私がオリジナルで開発した『筋膜リリース・筋膜トレーニング』です。
以前アメリカで活躍されている(シアトル・マリナーズのトレーナーもされている)高倉先生に教えていただいたものを少しソフトにアレンジして行っておりました。
ただ、これだと筋力の弱っている方には少し負担が大きかったので、これまた筋機能の収縮という面に着目した MUST(マッスル・ユニット・ストレングス・トレーニング)を考案して行いました。
MUSTも多くの方に効果がありましたが、今年になってから『浅筋膜の流れの調整』というものに着目して、テーピングもそうしてきている中で徒手療法も更に効果の高い方法がないか試行錯誤を重ね、つい最近生み出す事ができました。
常連の方にやってみたところ、皆さん喜んでいただいております(リンク参照)。
そういう次第で、当院で行う施術は結構変化していっております。
あくまで「スタイル」や「○○流」とかではなく結果を求めていっているので、それは当然と思ってやっております。
完璧なものなどこの世に存在しません。
しかし、より「高い効果」を求めていかなければいけないのは、これまた事実です。
やり方が何年経っても変化しないのは、それは進歩がないからだと私は考えます。
完璧にはなれないだろうが、「より高く」はいつまでも追い求めていきたく思います。
最後に、「自分の身体を良くするのは自分自身」であり、私はそのお手伝いをするに過ぎません。
正しく、この施術はあなたと私の「二人三脚」で行っていくものです。
本当に喜んでいただける施術だと確信しております。