楽水庵ブログ

コンディショニングブログを始めました、まず開帳足

テーピングブログにいろいろ書いてましたが、このブログではこういう状態のままだと、どういう症状になり、そして当院ではどういう施術をする、という事を書いていきたいと思います。

まず、開帳足。
テーピングブログでも書いていますが、これは足の横のアーチが足りない、もしくはなくなっている事を言います。

何故、横のアーチがないといけないのか?
足は踵と母趾球、そして小趾球の、ちょうどⅤの形で「3点支持」が理想です。
また、全ての足の趾がしっかりと床・地面を掴んでいる事も非常に重要です。

ところが、横のアーチがなくなると、母趾球側で支える事ができず、足の外側だけのラインで支える事になります。
つまり、重心が外側になってしまいます。

この状態が続くとどうなるか?
人間は直立2速歩行をする事によって、一番重い頭を一番上に載せるようになりました。
この頭の重みを脊柱に沿って鉛直に、つまり真下に落とせれば楽なのですが、足の重心が外側の人は二等辺三角形で支えているので、足の外側やお尻の仙腸関節に余計な負担が掛かってしまいます。
「腸脛靭帯炎」や「仙腸関節炎」と呼ばれる症状です。
太腿の外側や膝の外側が痛い、腰が重だるい、等の症状です。

横のアーチが崩れると、間の3本の趾を伸ばせるスペースがなくなり浮いてしまい、しっかりと接地できません。
症状が強くなると3本の趾がずっと曲がった状態で、走ったりすると指の腹ではなく、第一関節(甲側)で着地している場合などがあり、骨折の可能性もあり、危険です。

野球の投手が肘や肩を傷めるのも、実はこの開帳足も関係している場合が多いのです。
足がしっかり踏ん張れないので、最後腕だけで投げようとして傷めてしまうのです。

下の写真は、ある高校の野球部員の足。
右もですが、左の方がより開帳足の度合いが高い。
そして、腸脛靭帯炎の度合いも、左の方が強かった。

しかし、これは簡単なテーピングで大幅に改善できます。
当院では、初めは私が説明しながら貼りますが、以後は各自で貼ってもらっています。
足の重心が劇的に良くなり、全ての趾がしっかりと接地できるようになります。

nishida_foot_r.jpgnishida_foot_l.jpg



過去の記事

全て見る