楽水庵ブログ

シングルスクワットよりも四股踏みを!

これもスポーツ関係の勉強会に行った際に感じる事ですが、下肢のトレーニングでシングルスクワット、
つまり、片足でするスクワットが当たり前みたいにメニューになっているようです。

しかし、私はそれよりもしっかりした「四股」を踏めるようにした方が良いと感じています。

大体シングルスクワットを勧めているのは欧米のトレーナーですが、
日本人の場合おおかた欧米の選手より腸腰筋を含め股関節周りの機能が弱いのが現実です。
いや、昔の日本人は「しゃがむ」という動作をトイレや日常で頻繁に行っていたので
結構強かったのかも知れませんが、残念ながら現在の日本人はほとんどが弱い。

それは選手でも一緒です。
皆さんアスリートというと何か特別の印象を持たれるか知れませんが、
ある特定の能力が一般の人より優れているだけで、オールマイティの方はほとんどいません。
他のスポーツとかをすると普通か、ひょっとするとそれ以下というアスリートも多いのです。

話を戻すと、元々股関節周りの筋機能が弱い選手が無理にシングルスクワットをすると、
股関節が使えない為に膝関節の屈伸だけの動きになってしまいます(足関節も使いますが)。

私が見ていても、普通のスクワットでさえ股関節をしっかり使えていないのに、
ただメニューにあるからといってシングルスクワットで、深い屈曲をしてしまうと
膝周りに掛かるストレスはかなりのものになります。

そこまでリスクを冒してでもしなければならないエクササイズなのでしょうか?

それよりも、私は日本人なら「四股」を踏めと言いたい。
四股は本当に素晴らしいエクササイズで、これもちゃんとしたシングルスクワットです。
その意義を欧米のトレーナーは気付いていないだけだと思います。

私も毎日四股を踏んでいますが、あれは本当に毎日やっていても
ゴールがあるのかと思うぐらい奥が深いと思います。

自然に股関節が使えますし、足趾が強くないと踏ん張れません。
足の重心の使い方も自然に覚えます。

もちろん、無茶苦茶なやり方で回数だけこなさせそうとすれば、例え四股でも故障するでしょう。
まず、形を覚えてイメージを脳に擦り込む、それから回数を徐々に増やしていく、
そういう根気よくやっていく事が何事においても重要で、
その中でも日本伝統の素晴らしいエクササイズです。

何も欧米流のトレーニングばかりが優れている訳ではありません。
また、それが欧米の人達には向いていても、日本人に向いていないかも知れません。
大雑把に言ってしまえば、狩猟民族と農耕民族では力の出し方自体が違うと感じます。

日本伝統のものでも、向こうのエクササイズと遜色のないものはまだまだあると思います。
まだ私の場合は四股ぐらいしか見つけられていませんが、ひょっとしたらまだまだ埋もれているものはあるかも。


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