楽水庵ブログ

「初心者が力んで当たり前」

よくどんなスポーツでも初心者の方に「もっと力を抜いて」みたいなアドバイスをするコーチが多いですが、どうもいただけません。

何故なら力を抜くどころか肝心の力を入れるポイントも判っていないのですから。

逆にこのポイントでこういう風に力を入れるとアドバイスした方がイメージしやすいと感じます。
「力を抜け」という抽象的なアドバイスはそんなにありがたいアドバイスではないでしょう。

力を入れるポイント・筋肉などが判ってくると自然にリラックスした動きができるようになります。
最初からそういう風に動ける人は、過去に似たような動きを会得していると判断して良いでしょう。

だから、「力を抜け」とうるさくアドバイスしても、それ自体がプレッシャーになり余計に力んでしまいます。
そして、力んでいる分早く疲れます。
しかし、それで良いのです。
疲れたら休ませてあげたら良いのです。

それを「疲れてきたら力が抜けて良い」みたいな考えで続けさせてしまうと、いきなりスポーツ障害になるリスクが高くなります。

熟練者よりも初心者の方が疲れやすくて当たり前。
しっかり動きが頭でイメージできて身体が付いてくるようになると、自然に無駄な力みは取れ疲れにくくなります。

人それぞれイメージングの能力も異なります。
だからころ指導する側の忍耐が試されています。
京大のアメリカンフットボール部が強くなった頃、新入生は練習だけしてれば良く、雑用は上級生がやるという方針でした。
今は知りませんが、物凄く理に適ったものだと感心しました。
新入生は心身共に上級生より疲労度が高いものです。
その新入生に強くなってもらうには、心身両面の疲れを取る事が重要で、当時の水野監督の名判断と言えるものでしょう。

将来凄い選手になるポテンシャルのある子を育てる・潰すのも最初のアプローチ次第だと思います。
コーチングする方も焦らず長い目で育てるようにしていただきたいと願います。

そうすれば、スポーツ障害になる選手も減っていくでしょう。





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