楽水庵ブログ

前腕のバランスと筋膜の動き

また、今回も腕、それも前腕を取り上げます。

最近うちの院にお越しになる方で腕を内旋した時に肘が伸びない方が多く見受けられます。
私も最初未熟なもので上腕部の問題だと思っておりましたが、
最近になってこれはほとんどが前腕部の問題だと判ってきました。

そういう方々の多くが前腕部の屈筋と伸筋のバランスが非常に悪いのです。
つまり、屈筋側、指を曲げる・掌屈(掌側に手首を曲げる)筋機能が強く、
反対に伸筋側、指を伸ばしたり背屈する筋機能が弱いのです。
我々の日常生活ではどうしても屈筋側を使う作業が多いのですが、
伸筋側をお座なりにしていると酷いしっぺ返しを食らいます。
痛みはかならず機能の弱い方に来るとは限りません。
筋機能が弱いという事は、
つまりブレーキを踏んだ状態になってしまう事で、
強い方の筋肉はブレーキを踏んだ状態でアクセルを踏むみたいな感じになってしまいます。
結果、オーバーヒートを起こしてしまうのです。

また、こういった筋機能のアンバランスが生じている場合には、
ほとんどの場合その辺りの筋膜が強い方の筋肉の方へずれていまい、
悪循環がより進行し、最終的には筋肉や関節を傷めたりします。

また、腕の筋膜がずれると首の痛みも発症する可能性が高いのです。
前回のコラムではボディスーツの襟元を引っ張られると袖も引っ張られると書きましたが、
今度のは袖を引っ張られるので襟元も引っ張られるというパターンです。

この悪循環を断つのは理屈は明瞭で、伸筋側のエクササイズをして機能を回復してやり、
筋膜の状態を元に戻してやればいいのです。
簡単なエクササイズとしては、指を伸ばしたり手首を背屈させる、
これを毎日しているだけでも効果はかなりあります。
お風呂に入っている際に指でお湯を弾くというのも良いと思います。

本当にこういう方は結構おられるのます。スポーツ選手でも多いです。
もし、これを読んで思い当たる節があるなら今日から早速実行してください

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