楽水庵ブログ

「一番弱い処に引きずられる」ユニットトレーニングの弱点

こんにちは、京都府長岡京市に於いてスポーツ整体を行っている、日本ボート協会医科学委員会トレーナー部会メンバーの楽水庵 水谷です。

スポーツにおける動きは、大きな筋肉をメインにユニットで動けると一番理想的です。
その為にもユニットで動けるようにするトレーニング・エクササイズは非常に有効だと思います。

ただ、ユニットで動かす為にはそれを構成している小さな筋肉群の機能も正常である必要があります。
これらに異常があると、いくらユニットで動かそうとしても上手く機能せずどこか無理が生じてパフォーマンスの低下を招いてしまいます。

更にどこか正常に機能していないと、無意識にそれを庇おうとして代償行為をします。
そうすると、本来の動きはもっとシンプルなのに無理な動きが加わり複雑な動きになり、その無理がやがてはスポーツ障害になるケースもしばしばです。

特に肩甲骨周りは、首の筋肉も密接に繋がっています。
首の筋肉を少し傷めているだけでも肩関節の動きは大きく異なります。
よく来院された方に前斜角筋や中斜角筋の状態が良くない方に、それらの上に皮膚を少し操作して再度肩関節の可動域をチェックしてみるとその差に皆さん驚愕されます。

本当に小さな筋肉がちゃんと機能しないだけでユニットで動かし辛くなってしまうのです。

もちろん、ユニットで動かすようにする事は非常に大事です。
ただ、それが上手くできない時はどこか機能していない筋肉があります。
大抵インナーマッスルに問題がある事が多いようです。

例えば、大腿直筋の張りでも、大腿直筋そのものよりもその上部にある腸骨筋がしっかりしていないと浅筋膜の動きが悪くなり、結局は大腿直筋が働きません。
昨日来られた若い女性も、左の大腿直筋の張りが強かったのですが腸骨筋の停止部、小転子(大腿骨の内側の付け根にあたります)をアクティベータで調整するとかなりほぐれました。

このように腸骨筋の機能低下が大腿直筋の動きを悪くする事があり、更には大腿直筋は膝下まで繋がっているので膝下の痛みのようなスポーツ障害も招いてしまう事もしばしばあるのです。

ユニットで動かすトレーニングと、それを構成しているマイナーな筋肉群のチェック及び調整を同時進行でやっていくのが一番有効です。

個人的見解を述べると、マイナーな筋肉群を正常にするだけで勝手にユニットで動けるケースが多いと感じます。

楽水庵



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