楽水庵ブログ

そういうマットレスが必要な人って・・・

こんにちは、楽水庵です。

よく新聞広告やテレビCM(最近テレビを観ていないので、今でもやっているのかな?)でトップアスリート達が使っているマットレスがありますね。
その性能にケチをつけるつもりは毛頭ありません。
やっぱり良いのでしょう。

ただ、その広告の中で現日本代表監督が、「仰向けで寝ていたら腰が浮いてしまうので、このマットレスは助かります」みたいなコメントをされていたのが気になりました。

それって、単に「反り腰」なだけなんです。
反り腰だから仰向けで寝ていると腰が浮いてしまう、だから仰向けで寝付けない・俯せや無理な姿勢で寝てしまうので首とかを傷め、その為にコンディションを悪化、それによってもっと反り腰になってしまう、という負のスパイラルに陥ってしまいます。

よく皆さんトップアスリートは物凄いコンディショニングの知識を持っていると錯覚されていますが、少なくとも私の見ている限りそんな事はありません。
それでもポテンシャルが凄いので、少々コンディショニングが良くなくてもある程度のパフォーマンスが出せているだけなのです。

だから、反り腰のままプレーしているトップアスリートも結構多いでしょうね。
先ほども書きましたが、そういう高機能マットレスは素晴らしいものなのでしょうが、それを使ったから反り腰が治る訳ではありません。
あくまで、そのマットレスを使う事により、反り腰特有の「仰向けで寝ると腰が浮いてしまう」症状が「そのマットレスで寝ている間」出ないだけなのです。
根本的な問題は解決していません。

反り腰を改善するには、腹筋の機能を上げなければいけません。
ここで問題なのは、「腹筋運動ができる」のと「腹筋の機能が高い」のはイコールではない、という事。
腹筋運動を臀部や太腿の筋肉を使ってやっているアスリートは掃いて捨てるほどいます(笑)
しかし、それでは本当にそのアスリートのポテンシャルは発揮できていないのです。
また、制限が掛かる為によりハードなトレーニングができない訳です。
例えば、反り腰で懸垂できない女子に何も対策なしで懸垂させようとしても、おそらく無理でしょう。
それは「根性」とか「気合」の問題ではないのです(この言葉で全てを解決しようとする指導者は、ハッキリ言って無能でしょう)。

しかし、ちゃんとした対策をすれば(私の場合テーピングですが)懸垂できるようになります。
そうなれば、次の展開が見えるのです。
負のスパイラルだったのが、今度は良い循環になっていく訳です。

もちろん、高機能のマットレスですから余裕があれば使われるのも良いでしょう。
ただ、反り腰対策の為に買うのならば、「それは違う!」と感じる次第です。
足のアーチが悪い方が靴のインソールを買われても、結局その靴を履いている時しかその効能を享受できないのとよく似ていますね。

まあ、こんな事ばかり書いていると営業妨害になってしまいそうなので、この辺でやめておきますm(__)m


楽水庵


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