楽水庵ブログ

あくまで私見ですが、ボート選手に多い膝の傷め方

こんにちは、「キネシオ ローイング インストラクター」(キネシオテーピング協会認定ボート競技専門指導員)
京都府長岡京市のスポーツ整体院 楽水庵の水谷です。

今月下旬の全日本マスターズレガッタに備えて今日も練習に行ってきました。
やっぱりシンドイです(^_^;)
よくこんなシンドイ競技を昔やっていたもんだなと思います、ハイ。
3月に急逝した先輩の代役で、多分これが生涯最後のレースになると思います。
まだまだ課題は多い、というか課題だらけですが本番は開き直って漕ぎ切るつもりです。
その前にまだ2週間あるのでトレーニングしなければいけませんね(笑)

さて、本題です。
ボート選手のケアをする事が多く、最近選手達の膝の傷め方に結構こういうパターンが多いのに気が付きました。

20180512gazou_knee.jpg

誤字が多くお恥ずかしい次第ですm(__)m
左C3神経が詰まっているパターンの図です、人によっては反対になります。

大事なのは、サッカーやラグビー、または格闘技のような相手との接触、もしくは関節に異常な圧力が掛かり損傷する、といった形の傷め方ではなく、首を含めた全身のアンバランスから起こしている事が多いのです。

特にC3神経が詰まっているのと反対側、右の胸鎖乳突筋が機能低下します。
そうすると浅筋膜の影響で右大腿直筋の機能低下を起こします。

この場合大腿直筋にテーピングして機能を回復させる手もあります。
ただ、大元の原因が左C3神経の詰りによって起こっている右胸鎖乳突筋の機能回復をしないと、それこそ対症療法的になってしまいます。
一番のターゲットは右胸鎖乳突筋です。

胸鎖乳突筋、それにこれも浅筋膜の流れから右小殿筋の機能も低下している事もあります。
その辺りの機能を回復させていくと右大腿直筋の機能は通常に回復します。

そして、その機能低下したままの状態で激しい運動をすると半月板を傷める事があります。
左右同じように股関節や膝関節に負荷を掛けると、機能低下している筋肉のある側に障害が出るのは自明の理ですね。
半月板の内と外ですが、どちらを傷めても不思議ではないのですが、私の処へ来られる皆さんは圧倒的に外側を傷めています。

半月板は膝関節のクッション・スタビライザーの役割をしています。
外側の半月板を傷めると、膝蓋骨が外に振られた際に安定しません。
その為に必要以上に内側側副靭帯が引っ張られるのでこれまた傷める、というパターンに陥ってしまいます。


また、膝の裏にある膝窩筋(しっかきん)もチェックしておく必要があります。
膝窩筋が機能低下していると、大腿直筋が機能しにくくなります。
自覚症状で言えば、「膝がモァーッと痛い」みたいな感覚になる事が多いようです。

更に、あくまで可能性ですがリスフランや足関節及び下腿部の筋機能のチェックもしておくのをお奨めします。
膝関節は股関節と足関節のはざ間に振り回される、言うならば「中間管理職」みたいな存在ですので、上下の関節に問題があると影響を受けるのです。
ひらめ筋や腓腹筋の機能を回復すると、それだけで膝の痛みが解消するケースも多々あります。

そうやってこの間調整した選手の画像が下です。

20180505_knee.jpg

赤のテープで貼った膝側副靱帯や半月板のテーピングが目立っていますが、前述したようにそれらをテーピングするだけでなく、また膝周りだけをチェックしただけでなく全身をチェック及び調整しているのを理解していただければ幸いです。

*あくまで個人の感想です
*効果には個人差があります。

楽水庵






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